2019年度上半期の終わり:進む学会・講演の秋、そして鵜飼

9/17火曜日
この日は午前中3件の面会。
いよいよ再来年に迫った新医学部棟への移転。それに伴う教室のレイアウトに関する打ち合わせが朝9時半から。遅刻しそうだったので、思わず千葉駅からタクシーを使ってしまいました。

続いて、すし銚子丸、そして生協の営業の方との面会。これはしばし秘密!(^_-)

お昼は久しぶりに亥鼻の生協にて教室員らとともにランチ。途中キャンパス内で初めてヘビさんに遭遇!(^^)

  

それが終わったら西千葉へ! この日の午後は千葉大西千葉キャンパスで開催される「全国大学教育研究センター等協議会」に合わせて開かれる「2019年度第1回千葉大学全学FD」基調講演の筑波大学長 永田恭介先生による「2040年に向けた高等教育改革:グランドデザイン答申を中心に」を拝聴しようというもの。

永田先生は、昨年11月に中央教育審議会で答申された「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」の策定について、大学分科会分科会長・将来構想部会部会長として中心的な役割を果たされた、とのことで、いわゆる日本の高等教育の「司令塔」がどのようなお話をされるのか興味津々でした。

まずは「科学・技術が変えるグローバル社会」とする第一部では、日本の現状を世界の中ですでに「ものづくり立国として捉えている人はいない」という「ものつくり敗戦」と捉え、労働集約型経済から知識集約型経済へ、一極集中型社会から地域分散型社会へ、というコンセプトが紹介されました。言わばサービス産業が支配する社会であると。これは新規大卒者の就職先がサービスや商業金融であること、製造業が大幅に減ったことにも表れていると。デジタルサイエンスの異次元的発展を背景に、地方・地域へのIoT実装の拠点の必要性から、少なくとも各都道府県に1つ以上配置されている国立大学は絶好のイノベーションハブである、とする主張には大変賛同致します。

第二部で大学の在り方に決定的な影響を及ぼす日本の大きな問題として紹介されたのが財政と人口の問題です。人材力は人材総数と個々のスペックで決まる、というのも最もで、18歳人口減少により今と同じ大学の定員で同じ入試方法で同じクオリティの学生が得られるというのは不可能であり、様々な改革を試みずして現状を維持できない現実に気付かされます。

そこで出てきたのが第3部で紹介された中教審による「大学の将来像」で、質の担保、財政支援、そしてどうしても規模の適正化が必要であり、教育の転換、特に「多様性と柔軟性の確保」であるとする意見は私も非常に重要と思います。
また国大協による大学の将来像も紹介されました。国立大学として何を担うのか?、高度な研究力であり、地方国立大学の地域と世界をつなぐ役割が紹介されます。

第4部でお話があったのは教育と研究を両輪とした高等教育。とにかく日本が生き残るためには「研究力の強化」が必要、という主張も私は賛同です。

ということで、今国は何をどう考えているのか、ということはよくわかる極めて勉強になる講演会ではありました。でもなぜ自分の目の前の、周りの現実は永田先生の目指す理想とは異なるのだろうか、学部でのカリキュラム改革を担当していて遭遇する「今のままでうまく行っているのになぜ変える必要があるのか?」という日本人?保守性なのか、それとも新しいことをやるのはただ面倒クサイ、仕事が増えて自分のやりたいことが出来ないからやりたくない、だけなのか、なんて考えざるを得ませんでした。

8月に中国に出かけて感じた敗北感と焦燥感。日本が将来遭遇するであろう不都合な現実にどうすれば向き合わずに済むのか?
私も含めてではありますが、今やっていることを変えさせられるのは嫌だが、「変わらないでいるためには変わらねばならない」ということを認識する、つまりまだ多くの人はこのまま変わらないでいられるのではないか、という証拠のない自信、あるいは希望に捉われているように思いました。個々人のメタ認知から社会・組織としてのメタ認知、PDCAサイクルでもいいのですが、常に現状をどう評価し、それに合わせて自らをどう適応させていくのか、研究者だから研究だけをやって素晴らしい成果を出して自分の能力の高さを証明し周囲の賞賛を得たいので優秀な自分には関係ない教育などやらないと、という自己承認欲求だけに捉われた思考と生き方でいるような人材を育ててはいけない、そんな思いを強くしました。

で、西千葉に来たついでに懸案の書類提出の件、担当部署にふらりと立ち寄ると、これがなんと大ハマり!(汗)3時間以上も捕まってしまうほどの細かい作業が必要となり、もうヘトヘト。自分の研究に関係ないことをボランティアでやらされるのですから、そりゃ私だって本当はやりたくはないですよ!、ってさっき上で自分が言ったことと違うじゃん!(苦笑)

ヘトヘトになった自分は西千葉から1駅電車で千葉に戻り、千葉そごうのレストラン街にある旭川ラーメンの梅幸軒へ! 疲れるとやはりラーメンですね、、、

 

9/18水曜日
この日は年に一度の古巣K林大での生化学講義。昨日の作業で疲弊したこともあり、千葉には行かずに自宅で仕事をして、そのまま歩いて10分のK林大学へ。
直前になってスライドに手を入れたため、お昼を食べられずに講義へ臨むことになりました。

数日前にSNS上で毎年恒例の講義後のK林大生との飲み会希望者を募りましたが、ついに今回は希望者無し!ということで、最初から実は今年で最後ムードで来ていたのですが、講義が始まればいつも通り年一コマの非常勤講師とはいえ全力!

ご依頼を頂いている生化学教授のI先生には何となく今年で終了モードを醸し出してK林大を後にしました。

ということで、今回は1人吉祥寺に向かい油そばで有名なぶぶかへ。黒玉煮卵油そばを餃子とともに頂く。まずはそのまま、次にラー油とにんにくを入れ、最後はお酢を入れ、3つの味を味わうのが個々の楽しみ。うん、昨晩は旭川ラーメンでしたが、これは別物!、ということで(^_-)

Facebookではリクエストは1件だけでしたが(涙)、今年はTwitterのフォロワーが何と20名増加!今年からK林大で始まった学生さんの講義アンケートではなかなかの評判ということで、K林大のI先生から「やっぱり来年も絶対やって欲しい!」とメールが届きます。「では来年はとりあえずやらせて頂きます!」と回答。
まあね、うちのバカ息子が生まれた大学だし、10年近く勤務した大学なんでね。

 

9/19木曜日
この日は朝5時起きで千葉へ。

気温19度、秋の空。随分と涼しくなりましたね。

この日の午後は海浜幕張のT都大学へ。ここも昨日に続き、看護学科の学生さんに年に一度の薬理学講義です。

講義は14:50開始なのですが、なぜか13:50からと勝手に勘違いしていて、海浜幕張に到着したのは講義よりも1時間半前。そういえば昨年も時間間違えて早く着いてしまったのでした。全然学習効果無いですね。
ここでも講義が始まればいつも通り年一コマの非常勤講師とはいえ全力!
お陰様でSNSで学生さんからのリクエスト&フォロワーがあり、驚きと同時に嬉しいですね。

T都大学での講義終わり船橋へ! 前日はK林大、この日はT都大と2日続きでアウェイの講義は疲れますね~

そこで疲れを取るため「牛たんと和牛焼き 青葉」にて牛たんハーフと生ビールのセットを注文。さらにこれだけでは足りずに結局は牛たん御膳も追加注文。は~、これでまたメタボ街道まっしぐら!、ですね~(汗)

 

9/20金曜日
この日は朝から自家用車のパワーウインドウ修理で地元のディーラーへ。
その後面倒なので、そのまま車で千葉へと向かうが、首都高が渋滞。
やはり昼間車で行くのは大変だ、、、

とりあえず大学につき、午後には内科の某教授と面会。
それを済ませて、来月から薬理学スカラーシップ3年生による英語論文抄読会開始に先立ち、まずはこの秋最初のJournal Club私が教授自ら模範を示すべく、実施。

と言いながら、ある程度のバックグラウンドがあるので、本当に一回しか読まないで論文紹介を行う。まあこれを学生さんにやれ!、というのは酷ですが、これから臨床に行き、時間が少ない中で、如何に最新の知見を得てゆくか、それには短時間に最新の論文の要点をつかむことは非常に重要ですから、我々の教室ではこの英語論文抄読会を重要視しております。

それが終わると母の家に向かいます。今回は弟が一足先に来て、母をカラオケボックスに連れて行っていたので、そこで合流(^^)

そうこの日が開幕という日本で、アジアで初めて開催されるラグビーワールドカップ。実は母は盛岡工業高校の普通科(今は盛岡三高に吸収)卒業で、当時盛岡工は高校ラグビーで有名で、その影響もあり、母はラグビー好きなのでした。
それに合わせ、私と弟が母の家に集まり、一緒にラグビー日本代表の試合をテレビ観戦することにしたのです。

しかし、ラグビーの試合に夢中なのは私と弟!、あれほどラグビーが好きだったはずなのに、母の視線はラグビー好きのそれではなく、単なる映像を追うだけ。
まあね、仕方ないですね。

ということで、このごは弟を都内の自宅まで送った後、私はそのまま車で帰宅。この日は金曜日とあって、首都高新宿線が大渋滞。仕方なくタラタラと下道を走って時間をかけて帰りました。

 

9/21土曜日
この日は夕方ラグビーワールドカップ、フランス vs アルゼンチンの試合! ということで、土曜日ですが大学には行かずに自宅で仕事!

実はフランスはラグビー大国、ワールドカップも過去3回準優勝!
フランスでは柔道とともにインテリ層では人気の高いラグビー。
果たして今回はどこまで行きますかね?
親仏派?の私は日本共々、フランスの活躍に期待です!

ちなみに私が渡仏した1999年10月(から11月)に開催されていたのが、ラグビーワールドカップ1999。この時もフランスは決勝戦でオーストラリアに敗れて準優勝。
ですが、フランスの快進撃に、ラボ内ではラグビーの話で盛り上がっていましたね~。フランス留学時の思い出の一つです(^^)

試合はフランス🇫🇷23vsアルゼンチン🇦🇷21と、フランス🇫🇷薄氷の勝利😅

 

9/22日曜日
この日は聖マリアンナ医科大学小児科学講座 S教授就任祝賀会に参加!

聖マ医大 K川病院長による開会挨拶、川崎市医師会長の乾杯の発声後、思い出のスライド上映。

千葉大の小児科S教授や内科Y教授もスピーチをご披露。最後にはS教授からの言葉と、非常に和やかな雰囲気の中で執り行われました🤗

因みに私の高校・大学の先輩であるあの海堂尊氏も来られており、初対面!

同じホテルのBARでの二次会でご一緒しましたが、サインをもらうようなミーハーなことはしませんでした(^^)

 

9/23祝日月曜日
色々な締め切りが迫る九月末。3連休の最終日は家で仕事をしておりましたが、道に迷って保護された母を迎えに、三鷹から船橋へ!

総武線の駅舎から見たサンセット、美しかったですね〜。

 

9/24火曜日
この日は私が副顧問を務める硬式野球部の新幹部の学生さんらが挨拶に来てくれました。

その後、午後には医学教育学のI教授と来年度からのカリキュラム改変に関する打ち合わせ。それに続いて午後2時半から学務・学生支援部会、ついで午後3時半から大学院運営委員会、だったのですが、ここでまた母が保護されたという連絡が入り、迎えにゆくことに(^^;;

学務・学生支援部会には欠席の連絡をしたのですが、大学院運営委員会には連絡をし忘れ後から問い合わせが(汗)
結局戻った時にはすでに大学院運営委員会は終わっていました、は〜

 

9/25水曜日
この日も翌日に迫った講演スライド仕上げに加え、色々な締め切りが迫るので、大学で静かに仕事。

昼はグリーンカレー!

こういう何の予定も無い日がもっと欲しいですよね〜、ということで夜は山岡家(^^)

 

9/26木曜日
この日はまず午前中10時から霞ヶ関にて会議。朝からいい天気!

薬理学会を代表して委員を務めております、厚労省のICD委員会に参加。資料は事前にメールで全て入手済みです!

会議始まって40分、まだ佳境に入ったところではあったが、ここで退出し、東京駅へと向かう。そして東海道新幹線に乗車。

この日は岐阜薬科大学にいるトランスポーター研究会設立時からの盟友K教授のお招きで、同大にて講演会。いつも通りスライドは仕上がってないため、車内でのお昼はおにぎり!、ということで時間を節約。

新幹線から在来線に乗り換え、やってきたのは岐阜! ここもいい青空、さすがは晴れ男!

K教授の教室員の方に駅までお迎えに来て頂き、岐阜薬科大学まで送って頂くことに。大学はかなり市内中心部から離れていますが、一応周囲には地方にありがちな国道沿いのファミレスやファーストフード、そしてショッピングモールなどが揃っていますね。大学の背後には山が迫り、近くを流れる川には桜並木が到!
この光景って、どこかで見たことありますね〜、あ、そうだ、高知大医学部!!
似てますね、って言うと、岐阜の人は怒るんでしょうか、それとも高知の人が怒るんでしょうか? 結局結論は出ぬまま、大学へ到着。

まずは2005年の「トランスポーター研究会」立ち上げの頃からの「盟友」の一人であるK教授のお部屋に伺い、ご挨拶、するとともに、薬理学会でお世話になっており、今や同大副学長になられたH先生がご挨拶にお越し頂き、大変恐縮。ながら講演前の時間しばし歓談をさせて頂きました。

今回のK先生からのご依頼は日本薬学会東海支部特別講演会 兼 薬剤学の大学院特別講義。そして何と2部構成。
第一部は「腎尿酸トランスポーターと血清尿酸値異常」と言う研究の話。
続いての第二部は、「出世のススメ:学会活動とキャリア形成」(^^)
例によって例のごとく、自分の言いたいこと、伝えたいことを、全力で語らせて頂きました。

この特別講演会には生化学研究室のI教授と、実践社会薬学研究室のH准教授、さらには当時岐阜大附属病院薬剤部にいて、私の前任地D医大まで国内留学で来てくれた今やA大にて助教をやっているO先生までお越し頂き、大変光栄でした。

講演会を終えて、これから食事会!?、ではなく向かったのは長良川の長良橋、鵜飼観覧船乗船場。我々は18:45から乗船。

人生初の鵜飼。毎年5月11日から10月15日まで行われているとのことで、今年はあと2週間ちょっとで終わりになるとのこと。舟首に篝火を付けた鵜舟に鵜匠が乗り、10~12羽の鵜を手縄をさばき、操り、篝火で驚かせた鮎を鵜が次々に捕る、と言う伝統漁法とのこと。

乗船までは時間があるので、まずは鵜匠による鵜飼の説明を聞く。海鵜は茨城県日立市の鵜の岬で捕獲されたとのこと、海鵜ってペリカンの仲間なんですね。なので喉のところが膨らんで魚をためこめるとか!

説明を聞いてしばらくすると、岐阜城がライトアップされているのに気づきます。そして乗船。で、この日の予約者が集合すると出船。

人が立ってもそれほど深くは無い長良川をさかのぼり、川岸に停泊し鵜飼が始まるまで買って来たお弁当を食べることに。この日K先生にご用意頂いたのは鮎弁当。これは美味しいですね!

鵜飼が始まるまでの間、ほろ酔い気分で待ちます。川面を渡る風の心地よさ、これはなかなか。

そして鵜飼の始まり。本来は「狩り下り」と言って、観覧船と鵜舟が併走し川を下りながら見るらしいのですが、この日は船が多いため、停泊して見ることに。6隻の鵜舟が一隻ずつ通り過ぎてゆくのですが、正直そこまで見やすくは無いですね。

でも圧巻なのは総がらみと言って、6隻の鵜舟が横隊になり、浅瀬に鮎を追い込んで巻き狩りする漁法。これは次々に鵜船が来て、なかなか壮観でした!

残念ながら鮎を取ったと思われる光景には出会えませんでしたが、それはまた次回のお楽しみ?と言うことで、鵜飼は終了。いや、十分に満喫出来ました!

そして岐阜市内に戻り、二次会。K先生とじっくりとお話をするのはここのところそうそうなかったのでこの日はゆっくりとお話を出来ました。15年くらいの付き合いがありながら、なぜ岐阜薬科大に入学したのか?、など深いお話もお伺いでき、人に歴史あり、だな〜、と。

何れにせよ充実の岐阜出張となりました。

 

9/27金曜日
岐阜の朝は晴れ。

この日はここからまずは名古屋、そして東海道新幹線に乗り東京へ、さらに総武線快速で千葉に戻ります。

お昼はこの日初参加となる「四金会」。ウイルス学のS先生を中心にした、いわば大学のゐのはな会の打ち合わせ会。
ここで同窓会事務局の方から、同窓会館地下一階の畳の部屋のカビの問題を教えて頂く。全部で4台あるエアコンのフィルターがカビだらけ!
これではいくらドライをかけても効果ないのでは無いか?
私もそうですが、喘息持ちの人がカビで発作を誘発することもあるので、ここを使う学生さんの健康のためにも良く無い!、と言うことで、これはクリーニングを依頼しようと言うことになりました。

その後は面会3件を済ませた後、薬理に今年三月まで院生として来ていた小児科のO先生の学位記授与式!

そのO先生の学位取得祝いと、9月で薬理学を離れ、国がん東hospに急遽派遣されることになったT先生のお別れ会! 人は来れば必ず去るもの。それを繰り返して行くのが人生。薬理での経験が今後の人生に少しでも生きることを祈念致しております。

諸々終わってようやく帰宅。空腹に耐えかね、ついつい新小岩で寄り道。初の「かいざんラーメン」

 

9/28土曜日
この日も先週に続き夕方ラグビーワールドカップの大事な試合、日本 vs アイルランドの試合!、ということで、この日は一応大学には行ったものの、早々に帰宅し、自宅でTV観戦。

そして日本、世界ランク二位のアイルランドに勝利‼️
スゲー‼️ これは歴史的ですね。

といった感じで、令和元年9月の後半も過ぎて行きました、、、

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