【著者】
熊谷嘉人
【内容】
先生ご自身が大学教授になるまでの道のりと、教授になってから実行し、目指してきたことについての紹介。
「予備校の先生や高校の先生は、とにかく大学に押し込んだら自分たちの仕事は終わりだと思っているかもしれないが、これが大学教育の弊害になっているという現実がある」
「何でもいいから大学に通ればいい、その後にはバラ色の夢が広がっているような錯覚を子供達に持たせ、強制的に詰め込みの教育をしている」
「だが現実はそうではない。私は偏差値などに惑わされず、アホになったやつが勝ちだと心から思っている」
あとがきに書かれた部分の先生の思いがあふれ出ている一冊です。
【一言書評】
今年の7月から日本毒性学会理事長に就任された筑波大学教授の熊谷嘉人先生の10年以上前の著書。
「我慢して勉強して、好きでもないが、わかりやすい価値観(たとえば安定とか経済的な豊かさ)の中に身を置いて幸せですか、ということである」
明るくて誰にでもフレンドリーに接して頂ける中に、一本筋の通ったものを持つ素晴らしい研究者であり教育者である先生のお人柄のにじみ出ています。
「学生に自慢される教授になりたい」
自分はまだまだ先生には及ばないことを思い知らされますね、、、(汗)