ブルーシート残る師走の南房総ドライブ

前日は大学に出かけたものの、人には宣伝しておきながら、市民セミナーには結局顔を出すこともなく仕事に精を出した一日でした。
このため、まだ体力的にも気力的にも余力があり、今日の12月15日の日曜日、台風15号にやられる前の8月25日に出かけた南房総に、約4ヶ月ぶりに家族ででドライブに行って来ました。

ずっと南房総のことが気になっていながら、ほぼ毎週土日のどちらかに予定が入っていたこの秋。先祖代々の地南房総が酷いことになっているのを助けたい、力になりたい、と思うものの、土日のどちらかしか休みがないと、その週の疲れを取るのが精一杯で、とても南房総に出かけ、ましてやボランティアをやるなどとても無理な話でした(汗)

土日ともになんの予定も入っていない週末は本当に久しぶり、しかもバカ息子は金曜日に期末試験が終わったところで、昨日の土曜日は朝4時までスマゲーに夢中になっている始末! 自室に閉じこもっている息子を外に連れ出す目的と、10年来リースで使っていた車をいよいよ来年一月で手放し、以後は車を持たない生活にすることに決めたので、約5年、苦楽を共にした車ともあと約1ヶ月でお別れ、となるのに合わせて、その前に少しドライブでも行くか!、と突然思い立ちました(そう、大体いつも突然!、笑)

平日休日変わりなく朝4時半に起床する私(ほんと早朝覚醒の老人、汗)。
一風呂浴びて目をさましてから、朝5時に家内と息子を起こし、出発の準備!
え、早朝から迷惑?、いや前夜に二人には出かけることの同意を得てますからね!(^_-)

朝5時半自宅出発。そこからまずは鋸南町を目指します。

なぜ鋸南町か? 私は医師になった1年目から2年目の1年間、毎週土曜日に内房線保田駅近くにある国保鋸南病院の外来を担当していたのです。
土曜日の朝、千葉駅からゴルフ客でいっぱいの始発の特急さざなみ号に乗り、浜金谷の駅まで向かいます。大量のゴルフ客は五井駅で降りるので、そこからは座席に座れました。上総湊の駅をすぎるといよいよ東京湾が見え、冬の晴れた日には対岸の三浦半島の先に雪を被った富士山が見え、上がったテンションそのまま外来に向かうという日々を過ごしておりました。

浜金谷駅にはいつも病院の事務の方が車で迎えに来てくれていて、東京湾沿いに走る国道127号を下って、保田川べりにある鋸南病院まで連れて行ってもらっておりました。

この鋸南病院。忘れられない思い出が2つ。
1つ目は、トイレに行くとカニが歩いていて、時には下駄で踏まれて潰れて死んでいました。海に近い保田川からそのまま上がって来ていたのでしょうね(笑)
2つ目は、鋸南病院に通って1年近く経った夏の日、「今日は午後お忙しいですか? 職員のバーベキューがあるので参加しませんか?」と誘われ、まあ急いで大学に戻らればならない重症の患者さんもいなかったので、参加させて頂く事にしました。
BBQの場所は確か「源頼朝上陸の地」に近い真珠島のあたりだったと思いますが、いつも無言で私の送迎をしてくれる職員の方が、海に潜られ、向こうから私に向けて何かを投げて来ました。え、一体何?と思ったら、それはアワビ!
海から上がってさばいてくれて、頂いたアワビの刺身の美味しかったこと!(^^)
確かご実家が民宿をやっておられ、漁業権もお持ちとかで勝手にとって言い訳ではない、ということをあとで聞きました。

朝5時半に三鷹を出たので、さぞ順調に走ったのでは、と思われるでしょうが、その時間に出ても、アクアラインに着く頃には川崎の入り口で渋滞!
東京を舐めてはいけません(笑)

しかしその後海ほたるの手前くらいになると車が走り出します。
このまま行くか!、と思ったら、今度は地上部分で強風のため速度規制。
まあ海の上だから仕方ないですね(苦笑)

で木更津から館山道に入ると、全く車がいなくなり、さっきまでいた車は一体どこへ行ったのだろう?、と不思議になる程。
主に海水浴で来る時は目的地の海岸へ直行するため、館山道を富浦ICまで直行するのですが、今回は南房総の今を知りたいため、特に鋸南病院の辺りを見てみたくて、富津竹岡ICで降り、その後は内房渚ライン(127号)を走る事にしました。

インターを降りて走ると、そこかしこにブルーシートが!
多い地域と少ない地域の差が多少あるようですが、走っている間、ブルーシートには嫌でも目が行きます。
ちなみに今回の旅では一度もブルーシートの写真は撮りませんでした。私が窮状を訴えるのもおかしいですし、被災者の方を傷つける事になっても嫌ですからね。興味のある方はぜひ自ら足を運んで頂ければと思います。それが復興支援に役立つようにも思いますから。

しかし驚いたのは壁にもブルーシートが貼られている家が多かった事!
あとでわかりましたが、どうやら窓がやられたようですね。
窓の部分にもブルーシートを張るため、壁にあるように見えたのだとわかりました。

海沿いの国道127号とあって、青い空の下、東京湾の青い海が見えてきます!
そしてその向こうにはうっすらと富士山が!
嫌でもテンション上がりますね〜

という事で、竹岡で車を止めて写真撮影。朝から富士山を拝めるなんて縁起がいいですね〜

ほどなくして鋸南病院に到着。お〜、道路脇の看板が、、、傾いてる。
下のコンクリートから崩れているのを見ると、やはりこれは台風の被害だったのではないかと。
しかしそれ以外には大きな問題は無さそう、何よりです。

車はさらに南へ向かいます。
台風15号の被害で一時営業停止に追い込まれた「ばんや」
傷跡は残っていますが、もう営業も再開しているようで何よりです。

子供の頃、当時房総西線と呼ばれ、まだ茶色い電車が走っていて、木と油の臭いのする車両に乗って父に連れてこられた安房勝山を過ぎ、富浦からは国道をそれ県道302号、そして那古船形駅からは海沿いの鏡ヶ浦通りを走ります。

ここで、よく行く「ココス館山北条海岸店」に立ち寄ります。
ちょうど朝8時とあって、お腹も空いてきたため、ここで朝食バイキング!

ホテルでもそうですが、朝からついつい取り過ぎて、腹一杯になってしまうのですよね。でもだいたいお昼になってもお腹が空かないので、それはそれでいいかと(^^)

お腹を満たしたら、県道257号線(房総フラワーライン)に入り、西岬を目指します。

夏によく来る見物海岸に立ち寄ります。ここからもまだ富士山は見えますね!

続いてこちらもしばしば立ち寄る安房國一之宮 洲崎神社。
ここの階段は147段、これが結構きついです(苦笑)
でもこの上からの眺めは最高!

しかし台風のための倒木が多かったようで、富士見鳥居までの道が妙に明るく開けている。折れた枝を伐採したためでしょうか。まあまたそのうち緑が生い茂ることと思いますが、今日は見晴らしが良かったですね。

さてここからはフラワーラインを通って房総半島最南端、野島崎を目指します。
途中よく出かけた平砂浦の「ホテルアクシオン館山」が「館山リゾートホテル」になっていてびっくり。どうやら2016年リニューアルオープンしたようですが、私には「アクシオン」として記憶に残っているのでなんか寂しいですね、普通のホテルになった感じです。

さあ、そして久しぶりの野島崎へ。ここに到着する頃にはだんだん空が曇ってきており、青空には映える白い野島崎灯台が少しくすんで見えます。灯台には「頑張ろう、南房総」の文字が!

厳島神社に参拝し、○秘の某御神体(^^)にもご挨拶後、房総半島最南端に歩いて向かいます。

風が強く崖の上のベンチには行かずに写真撮影だけして戻る事に。

途中水仙の花やアロエの花が咲いていました。

野島崎灯台を早々に後にして、道の駅「潮風王国」へ!
ここでアジやカマスの開き、フグの一夜干し、クジラのタレなどを購入。
普段以上に色々購入したのは、やはり地元産物の購入により南房総が元気になって欲しいから(^^)

潮風王国を後にすると、房総フラワーラインを北上。

途中千倉漁港の朝市を眺めた後、今度は馴染みの道の駅「ローズマリー公園」へ!

何と言ってもここは「はなまる市場」、”食のテーマパーク”を自称する店内は、それは豊富な品揃え。そして試食の数々。今回は車で来ている事もあり、震災復興への支援と称して、色々な物を買いあさりました(^^;;

ローズマリー公園での買い物を終えると少し早いですが、渋滞を避けスムースに帰るべく、東京三鷹に帰宅する事に。

先祖代々の地の中でも、旧丸山町にはゆかりの菩提寺?日運寺があるので、そこに立ち寄ってから、、、と思ったら、参道?に木が倒れ込んでいて車で行けなさそうなので今回はパス。

たまたま近くに神社があるのを案内図で見つけ、大回りして「賀茂神社」を訪問。ちょっと薄暗い感じの鳥居を過ぎると、そこには少し開けた明るい黄色いイチョウの葉が落ちつつある本殿があり、旅の無事を祈願。

海ほたる手前のアクアラインで途中渋滞にはまるも、その後は特に問題なく、無事に帰宅することが出来ました。

いよいよ令和に入って最初の年末を迎えるわけですが、まだブルーシートの残る状態ではありましたが、南房総は元気でした!
これから冬本番!、となりますが、そんな時は南房総の青い空と青い海、そして早春のお花畑をお訪ね頂ければと思います。

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