【著者】
幡 大介
【出版社】
徳間文庫
【内容】
関東大乱! 足利成氏と両上杉の因縁の対立や、古河と堀越の関東公方が並立するという異常事態を背景に、坂東は数十年にわたる泥沼の戦塵に塗れる。継嗣問題に揺れる幕府が、京を灰燼に帰すことになる応仁の乱に向かうなか、扇谷上杉家の家宰として太田資長(道灌)は、生き残りをかけて戦う。関東一円の調略をすすめ騎虎の将と呼ばれた不世出の武将、太田道灌の生涯を描く戦国歴史大河小説。(「BOOK」データベースより)
【一言書評】
帯の言葉は「戦略に天才的な知謀の男」。武将としても学者としても一流であったものの、謀殺されてこの世を去った悲劇の武将 太田道灌。第九章から第十七章を扱っています。私の家から近くにある、平安時代から続く南武蔵の名族 豊島氏の居城 石神井城や練馬城を陥落させた太田道灌。
「騎乗する者は、虎から降りればただの人」と伊勢新九郎(後の北条早雲)に語らせる作者。権力者の本質を語っている気がします。