【著者】
花房 尚作
【出版社】
光文社新書
【内容】
偏狭、不自由、窮屈、稚拙……
現状維持という名の
ゆるやかな後退――。
これは日本の問題だ!
「地域活性化は正しい」――これは都会に住む者の勝手な思い込みでは?
過疎地域に12年住んだ著者が、
現地での調査やインタビューをもとに過疎地域の〝本音と建前〟を鋭く描き出した意欲作。
【一言書評】
一見すると都会の人間が田舎をdisっている本かと思われるだろうが、過疎地域に住んだ当初に書かれた前半部分と、そこから時間が経って書かれた後半部分での著者の「田舎」の理解が進み、いやらしさは日本人の原点であり、物質的には近代化したように見える今の日本ではあるが、精神的にはまだまだ前近代が地方だけではなく、日本の至る所、それは地域だけでなく組織(会社、学校、大学、学会などなど)と言えるものにまだまだ存在しており、驚くべきことに自分(私)の中ににもそれは厳然として存在している事実を受け入れることで、この問題?の根深さを感じ、正直途方に暮れる気持ちになりました。