野望の憑依者(よりまし)(167)

【著者】
伊東潤 (著)

【出版社】
徳間文庫

【内容】
時は鎌倉時代末期。足利家の家宰・高師直は、幕府より後醍醐帝追討の命を受け上洛の途に就く。しかし師直は思う。「これは主人である尊氏に天下を取らせる好機だ」。帝方に寝返った足利軍の活躍により、鎌倉幕府は崩壊。建武の新政を開始した後醍醐帝は、次第に尊氏の存在に危機感を覚え、追討せよとの命を下した。だが師直はすでにその先に野望の火を灯しており……。婆娑羅者・高師直の苛烈な一生を伊東潤が描いた南北朝ピカレスク、待望の文庫化!

【一言書評】
足利政権確立に不可欠だった名参謀・高師直、己の野望を実現すべく数々の策を弄した知られざる婆娑羅者の<悪党>ぶりに、一筋縄ではいかない海千山千の人物が多数登場する混沌とした南北朝時代の面白さを感じました。

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