昨日金曜日は健診、farewell party、基礎カリ委員会、そして特別講演と盛り沢山の1日でしたが、翌日土曜日は私が母校千葉大に戻る前から考えていたアイデア「千葉県内の大学薬理学教室による合同勉強会」を実現する「下総薬理学研究会」の第一回を開催する記念すべき?日となりました。
平成23年にD医大の薬理学講座主任教授として栃木に赴任した後、同じ県内のJ医大の薬理学・臨床薬理学教室教授である、今年3月で定年退任されたF教授がされていたJ医大内での基礎薬理と臨床薬理の合同発表会にお誘いを頂き、平成25, 26, 27年の3年に渡り、J医大・D医大の合同発表会を開催しておりました。平成27年にはU大農学部からも参加するなど、「参加する大学が増えると楽しい」という経験をした私は、千葉に移るに当たり、千葉県なら大学も多く、薬理学教室も沢山あるので、皆で集まったら楽しいのではないか、ということを着想しました。
ただ闇雲に企画したのではありません。野田にあるT理科大には私が2006年に始めた「トランスポーター研究会」の九州部会で長年お世話になった元熊本大学のI先生が教授として赴任されており、また船橋にあるN大薬学部の薬理学には、2015年に土浦日大一高の学部学科説明会の医学部紹介役で参加した際に薬学部紹介で来られていたことが縁で面識を得たI先生がおられるので、少なくともその2大学とは一緒にできるだろうという自信?があったからです。
そこで昨年7月にはT大学薬学部とN大学薬学部を、8月にはT理科大学薬学部の薬理学関係者のお部屋をご挨拶がてら訪問し、その際にこの「合同勉強会」プランをお話しすると、全ての先生方からのご賛同を得ることができ、次年度である2017年からの開催の方針が打ち出されました。
その後、今年1月に船橋にて各大学の担当者による会合を持ち、開催日をこの6月24日(土)とし、開催場所はN大薬学部、そして最初の世話人をN大のI教授とすることが決まりました。お隣さん(と言うにはちょっと遠かったりするのですが、苦笑)である県内の大学で同じ薬理学に所属する人が何をやっているのかを知ること、そして学生さんを中心にしてまだ学会発表をしたことが無い人に経験を積ませ、データも不完全でも何をこれからするかを皆で語る教室セミナーの延長のような会にしよう、というコンセプトが決まりました。
で、ここからしばらく動きがなかったのですが(笑)、連休明けに最初の案内が出て、参加予定人数の把握をした後、抄録は6/21までに送って下さい!、というアナウンスが、、、あれI先生大丈夫かな~、とそのギリギリさに驚きました。
6月に入り、出張届けを出さねばならない時期になり、さすがに会の名称も必要ではないかということになり、はてどうしたものかと思案しました。
そこで不肖私が以下の提案をさせて頂きました。
1、千葉県薬理学(教室合同)勉強会
2、東京ベイ薬理学勉強会
3、京葉薬理学勉強会
4、下総国薬理学勉強会
5、下総薬理学勉強会
当初この会発足にあたり会合を行った4つの大学を含む名称としてしっくりくるのが「下総(しもうさ)」かな、と思っておりましたが、ここでT理科大の重鎮 O先生の鶴の一声?で5になりました。しかし、「勉強会」では届けを出すにもなんなので「研究会」が良いのでは?、というご意見を入れ、今回の名称「下総薬理学研究会」に落ち着きました。
さあ6/21の締め切りを経て、プログラムは、、、あれ、演題一覧。タイムスケジュールが無いな、と思い、演題14題をとりあえず2つに分け、さらに開会挨拶と閉会挨拶を入れて大体のプランをご提案させて頂くことに。
そこでI先生からのお返事は「閉会挨拶って普通次回の世話人がしますよね? 次回を決めないといけないですよね?」ということで、急遽思い立って、各大学担当者に2時開始の20分前にお越し頂き、担当者会議をして第二回の世話人を決めることに。
そしてその後演題を4、5、5に分けるので3名の座長を当てることが前日に!決まりました。これでほぼ準備完了!(笑)
そして開催日。この日は梅雨には関わらず天気は晴れ! 相変わらずここぞという時には好天に恵まれる晴れ男伝説は健在(^o^)/
少し早く着いた私は船橋日大前のマックでランチを済ませた後、N大薬学部キャンパスへ。7号館は正門から奥まったところにあるので、少し不安になりながらも案内に従って進んでいくと無事に教室に!
そして急遽招集となった担当者会議を開催。そこで第二回の世話人にT大薬学部のT光先生が選ばれました。
時間が来て2時に第一回世話人のI先生の開会挨拶。ついにこの日を迎えることが出来たことに感無量。この手作り感の研究会、私が以前始めた「トランスポーター研究会」の第一回を思い出します。
そして発表会の始まり。自分のところの大学院生がトップバッター。
発表自体は無事に終わりましたが、質疑応答のところで詰まってしまったので、最初の演題ということもあり、いつもの教室セミナーと同じ感じで教授自ら教育的指導!、だったのですが、この後の発表はちゃんとした学会みたいな感じで続き、なんか違うな~、という思いが。この辺はまだ一回目なのでお互いのキャラ?が浸透していなかったので仕方がないかもですね。
ということで第3セッション座長を担当する私はできるだけ若手から積極的な質疑応答が出るように自らアホな質問を連発!? まあ回を重ねるうちにもっと気軽に言えるような状況にしていきたいですね。
全14題の演題が終わり、ここでアドバイザーの理科大O先生から総括のお言葉。「学会とかではどうしても自分の専門の話ばかりになるが、このような規模の会だと色々な分野の話を聞くことになるので、全然違う内容を聞く中から思わぬ着想を得ることにもつながるのでそういう思いで次回以降も参加してほしい」という、まさに的を得たお言葉を頂きました。
そして閉会挨拶はたった数時間前に(笑)第二回世話人に決まったT光先生。「本当にレベルの高い内容だったので、次回はポスターも入れて、もっとどうしようもない内容のものでも発表できるようにしたい」。これまたこの会の趣旨にも合うご発言! ひょひょうとした中にユーモアたっぷりの光先生らしい研究会が来年には開催されるかと思うと今から楽しみですね~
そして懇親会は場所を移して北習志野駅へ! 62名の参加者中58名が参加するという超高い参加率。裏の会の会長は私(私)。そこでの開会挨拶は「表の会の発表お疲れさまでした。でも本当はこれからがメイン、つまり裏が表の会ですから!」。あれ、これっていつものTP研究会のフレーズ(汗)
続いて裏のアドバイザー(なんか怪しい)N大薬学部のもう一人の教授I先生(あれ、お二方ともイニシャルがIだった)に乾杯のご発声を。これを合図に2時間飲み放題が始まりました。
席に戻るとTP研究会からの友人の理科大I先生が、「あの話だと、俺たち教授が自分が飲みたいから学生をダシに使っているみたいじゃないの!」と突っ込み。「あれ~、ダメですか~、だってそれが理由じゃなかったでしたっけ?」と開き直る私。まあ皆さんが楽しんでくれればそれでOK。お隣の大学のキャンパスに足を踏み入れてどんなところか自分のところと比較してみたり、違う大学の人と話をする中で思わぬつながりを発見したり、意識の高い人、そうではない人の話を聞く中で自分の進むべき道を考えてみたり、とたった2時間ではありますが、何か一つでいいので、印象に残ることをに出会ってくれたらいいなと思います。
で、理科大の某学生さんからタレコミ情報が! どうやらO先生の誕生日が今日前後のはず!、というのをお聞きし、O先生の元へ。「え、明日だよ!」とのことで、第一回世話人のI先生がお花屋さんへ急行! そしてお店では誕生日ケーキのサービスが。居酒屋の店内でHBDの歌を全員で合唱し、定番のO先生のロウソク消し! なんとも今回の開催に文字通り花を添える機会になりました。
そんなこんなで20:15、予定時間が来たところで強制退去(苦笑)
「学会ってやはりこうじゃないとね、これからも頑張って続けていって下さい」とO先生。千葉県発の医歯薬学部統合薬理学勉強会の試み。今後も続けていければと思います。
こうして今年上半期の山場その2となる今週も無事に終わりました。