正月連休:真鶴1泊2日旅

短かったこの年末年始。
年末は家内の実家で過ごし、年始は老母への対応と、本当の意味での休みが無かったので、この1月の3連休を使って、本当の?家族3人での正月休み(とは言わないですかね?)に出かけました。そう目指すは神奈川県真鶴町!

三鷹市民保養所「箱根みたか荘」があった頃は、市民価格1泊6,500円という破格の値段で年に数回箱根に行っていましたが、2014年売却により閉所になったため、その後は箱根に行くことは減り、代わりに東京駅から東海道線で一本でいける湯河原・真鶴に出かけることが増えていました。とはいえ、箱根みたか荘ほどの定宿はないため、毎回泊まる宿を変えているのが現状です。

1月6日土曜日、ゆっくりと起きて、朝10時過ぎに自宅を出て、吉祥寺から東京へ。そこから東海道線に乗って一本で真鶴に向かいます。夕食は宿で沢山食べる?だろうと思い、おにぎりを買い込んで休日料金の普通グリーン車に乗り込み、席を向かい合わせにして3人で座ります。

そして昼から缶ビール!バカ息子は当然車内でスマゲーなので、家内と二人でつまみを食べての昼から酔っ払い道中! 時間はかかりますがのんびりできていいのですよね〜

国府津あたりから相模湾が見えてきます。この日はいい天気のため海が青い! やはり海は青くないと、ですね!

真鶴駅到着。さあここからは何度も行っている「ケープ真鶴」へバスで向かいます。真鶴半島は13~23万年前に箱根火山のマグマ支脈として、海底から噴き出た溶岩ドームから形成されたとのこと。クスノキやクロマツの巨木、シイなどで覆われた魚付き保安林という鬱蒼とした原生林があり、県立真鶴半島自然公園に指定されています。

岬の先には「かながわの景勝50選」の一つである名勝「三ツ石」があり、どうやらパワースポットだそうで、気力体力の充実が三ツ石のご利益とのこと。邪気を払い、とらわれを少なくして新しいアイデアが生まれるそうですから、私にちょうどいい!?かも。

小一時間ぶらぶらとして遊んだ後、バスに乗り引き返します。途中「宮前」というバス停で下車。そうここにはもう一つのパワースポット「貴船神社」があるのです。ここは1100年の歴史を持つ、真鶴半島を見渡す丘の上にある神社です。

先ほどの三ツ石まで階段を上り下りしたため、根性なしの家内はまた階段を登るのは辛いからと下で待機。私と息子二人で階段を登ります。

前日玉前神社にもあった茅の輪がここにも! ということで左、右、左と回って直進。ここで本殿に参拝しました。

正月とあって、売店が開いているのでお店の方(神主さん?)に、「この神社らしいものはどれでしょうか?」と尋ねると、幾つかご紹介を頂く。その中で最初に説明されたのが、祈祷神璽のお札。二つある紙に「願い」と「名前」を書いて、1部は自分、もう1部は賽銭箱に入れると、その願いを叶えるべく祈祷してもらえるというもの。

「願いは複数書いてもいいのですよ」と男性に言われ、はて、何を書こうか迷った挙句、「すべての願いが叶いますように」と記載。それを見た息子が「強欲だね」。いや、強欲ではなく、書ききれないだけの願いを持っているからで、逆にそれは凄いことなのだ、我が息子よ!(^_-)

参拝を終わると坂道を登って今晩の宿へ。
今回は4日の夜にネットで検索し、始めて真鶴に泊まることに。部屋からは海が見え、「天然温泉とグルメの宿」という触れ込みのペンションを予約しました。もっといいとこに泊まらないんですか?、と言われそうですが、元々私がケチ(苦笑)であることと、貧乏公務員の家に生まれた自分の生い立ちを忘れず、また自分たちの今の(経済)状態で宿を選ぶ結果息子がそれを当たり前と思うようになってはいけない、という教育的配慮(ケチの言い訳?)に基づき、風呂トイレ共同の宿に泊まることにしました。

オーナー一人で切り盛りしている感じのペンション。早速風呂に入る。男性はこの時間は露天風呂ということで息子と向かうと、そこは風が吹きっさらしの場所。体を洗うところも外なので、この冬の寒さの中、一度湯舟で体を温めてからではないと体を洗うのは寒さとの戦い。まあ、とりあえず「温泉」は楽しめました。

宿の夕食は可もなく不可もなく。地魚を使った料理は新鮮で思ったよりも量も多く、家族3人満足でした。が、問題はここから。宿の自販機の中でアルコール類は皆売り切れ! え〜、では食後何すりゃいいの!、と困った時はTV。頭を使わずにリラックスした土曜日の夜が更けて行きました。

1月7日 日曜日。この日も朝からいい天気!折角真鶴に来たのだからまずは海でしょ!と、朝食を済ませたら宿を出て海岸線まで下ることに。そして一度ケープ真鶴に向かって遊歩道を歩くことに。この日は駅伝大会ということで、沿道にちらほらと地元の人が出て応援をしている。

そんな中を琴ヶ浜まで歩いて、海岸を散策。とにかく空が青く、海が青い。そしてあることに気づく。海に突き出た山々、その斜面に立つ家々、斜面には柑橘系の木々が植わっていて、遠くには丹沢の山並みが見える、そう、この光景は私は留学していた南仏コートダジュールにそっくり! ひょっとするとこの景色を見ている私(と家内)が本当に見ているのは昔住んだ南仏の光景なのかもしれません。

ふらんすへ行きたしと思へども
ふらんすはあまりに遠し
せめては新しき背廣をきて
きままなる旅にいでてみん。
萩原朔太郎/旅上(純情小曲集))

穏やかな海の波の行き来をぼおっと眺めながら、ここで約30分くらいぼんやりと過ごし、そろそろバスに乗って次なる目的地へ向かうべく真鶴駅に戻る。


いつもは小田原の一つ手前の「早川」に行き、そこにある小田原の魚市場でお昼を食べ、安い干物をたんまりと買い込んで、、、というパターンなのですが、朝食をたんまりと食べたことと、最近マンネリ化?してきているので、今回は思い切って箱根に行こう!ということで、進行方向は東京方面ではなく、反対方向の熱海方面。

湯河原から元箱根行きのバスがあるのですが、ネットで調べるとちょうど出発した後で次は2時間後、、、う〜ん、それではダメだ。ということで、同じく元箱根行きのバスがある熱海を目指すことに。

久しぶりに来る熱海。古の新婚旅行のメッカ。私の両親の新婚旅行先もここ熱海!旧第一内科(現消化器内科)の研修医時代に、「研修医成金」と称して一人1泊4万円の宿に泊まったのもここ熱海!それが今や安宿に泊まるのですからね〜(笑)

湯河原・真鶴の静けさとは打って変わって大賑わいの熱海駅。さすが新幹線停車駅は違いますね〜。さて肝心の元箱根行きバスは、、、1時間後。う〜ん、どうせ箱根に行けばまた渋滞やらで時間がかかることを考えれば、今日はここ熱海を目的地にするか、と覚悟?を決め、ではまだ行ったことのない「伊豆山神社」に初詣に行こう!、ということになりました。

バスで向かうのですが、これがなんとほぼ満席! 「伊豆山神社」は鎌倉幕府初代将軍となる源頼朝と北条政子の恋の舞台として有名なため、強運守護のほか、縁結びや恋愛成就の神様として人気があるらしく、若い女性やカップルが結構います。

相模灘を見下ろす斜面に沿ってバスは進み、程なくして到着。バス停のすぐそばに鳥居が二つ並び、その先にはかなり急な石段が。登り終えた先は、海抜170メートルほどの地点。真鶴からは遠くに見えた伊豆大島がすぐそこに見える見晴台と、火の力を操る赤龍と水の力を操る白龍という温泉の守護神である”赤白二龍(せきびゃくにりゅう)”のある「手水舎」、そして本殿がありました。

本殿からさらに山道を登り、「本宮社」まで行ってこそが本当の参拝といわれているとのことですが、昨日も三ツ石と貴船神社の階段の上下に加え、宿への登り坂を歩いた人間にさらに山頂?まで1時間を歩くのは無理と思い、本殿参拝後、右奥にある「白山神社遥拝所」を参拝して今回は良しとしました。

さあここ「伊豆山神社」。話では富士山の気が箱根を通って大量に流れ込んでいる、強烈な熱エネルギー的なパワースポットとのことで、とにかく強いそうです(by 神社)。ということで、ここでは神社オススメ?、災いや不幸を跳ね返し持ち主を守る何事にも優れて強い力を持った強運の御守りのステッカータイプのお守りを購入しました。

前日の貴船神社のお札に加え、伊豆山神社のステッカーからのパワーで、今年は目標達成間違い無し!(^^)

バスに乗り再び熱海駅に戻る。昼時とあって駅前はさらに混雑。ならばもう無理せずに帰ろうか、となり、夜は家でゆっくりとしゃぶしゃぶにでもしようかということで、帰りの車内ではまた軽く食べながら酒でも飲んで帰ることに。

駅ビルの「ラスカ熱海」をぶらぶらし、湘南の定番?鯛と鯵の押し鮨を買い、さらに伊豆 吉匠の「鯵の唐揚げ」5種セットを購入。さあ、帰りも東海道線のグリーン車へ!

早速車内で缶ビールを「カシャ、プシュ」と開け、先ほど購入した「鯵の唐揚げ」を食べることに。これがうまい! 塩味、醤油味、カレー味、チーズ味、ペペロンチーノ味、どれもサクサクして頭から全部食べられる。ビールと相性最高!最初はいらないと言っていた息子も「うまい、うまい」と頬張る。本当にこいつはいつも人の酒の肴を奪いおって!、と心の狭い父親。まあ、そう言いながらも、将来息子と一緒に酒が飲める日が楽しみです(^^)

熱海、湯河原、真鶴、根府川、早川と小田原までは青い空と青い海を見ながらの車内での酒盛りでしたが、海が見えなくなると同時に家族3人ウトウト(盗難に注意ですね!)。気がついたら品川!、危ない危ない。乗車したのは宇都宮線直通の宇都宮行き、家族で追加の思わぬ遠出になってもね(^^;;

午後2時半なので空いている東京駅。ここから中央線で無事に吉祥寺に戻りました。まあね、何をしたのか?と言われれば、取り立てて何もしていないのですが、普段と同じこと?を普段通りに出来るだけで十分幸せ、という今年の家族での正月休みでした。

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