孟嘗君と戦国時代(117)

【著者】
宮城谷昌光 ()

【出版社】
中公文庫

【内容】
古代中国の大国、斉に生まれた孟嘗君は、秦から脱出する際、食客たちによって助けられた「鶏鳴狗盗」の故事で名高い。多様な力が国と人とを動かす波瀾の時代にあって、智慧と誠実を以て燦然と輝く存在であった孟嘗君を通し、戦国時代を読み解く。

【一言書評】
上は国王から下は盗賊まで交際の範囲に入れ、東は斉から西は秦まで、南は楚から北は趙まで、自らの足で歩いた空前絶後の存在、それは時代の空間と時間を映し、特徴と多様さを集約しているているのではないか、という発想で孟嘗君を通じて戦国時代という時代を捉えようとする、小説「孟嘗君」および小説「楽毅」の副読本と言える一冊です。

メニュー