家康、江戸を建てる (128)

【著者】
門井慶喜 (著)

【出版社】
祥伝社文庫

【内容】
「北条家の関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めつつ、関白豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。その真意は、湿地ばかりが広がる土地と、豊穣な駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。家臣団が激怒する中、なぜか家康は要求を受け入れる―ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、日本史上最大のプロジェクトが始まった! (「BOOK」データベースより)

【一言書評】
壮大な荒野を開拓し、大都市・江戸を作った徳川家康と、その家臣たち、および地元の職人たちの活動(利根川の流れを曲げる、金貨を鋳造する、飲み水を引く、江戸城の石垣を積む、天守閣を建てる)が、カネでもなく、名誉でもなく、やりがいと自分の仕事へのプライドを持って、命がけで「江戸」、まさに新しい時代を建てたのだとわかる一作です。

メニュー