東京裏返し 社会学的街歩きガイド(158)

【著者】
吉見 俊哉 (著)

【出版社】
集英社新書

【内容】
「街を見失わないために、ゆっくり移動することの価値を復権させましょう。エンデが『モモ』のなかで示した時間論を、私たちは東京の街歩きにも活かしましょう。モモの冒険が「灰色の男たち」から人々の時間を取り戻す挑戦であったのと同じように、私たちの街歩きもまた、高度成長期以降の開発主義の東京から、再び人間的時間を取り戻す戦略を含むことになります」

【一言書評】
「あとがき」で著者が書いているが、「街歩きの記録であると同時にガイドであり」、「街歩きのガイドであるが、単なるガイドブックではなく」、「街歩きを通じて都市に対するある考え方を隠してもらうこと」に狙いがあり、「街歩きを時間論として、都市を時間的存在として理解すること」であり、「読者が東京都心で緩やかな速度、長い歴史的時間の重層、異なる次元の時間の共在を、街歩きをしながら体験できる」、と同時に「東京再生のための提案書でもある」、という『未来都市東京を江戸にする』近代という巨大で今もなお終わっていない歴史を裏返し、その裏に潜んでいる者たちとのコミュニケーションを回復するといういわば「人間性の回復」という壮大な試み、実験とも言える旅でした。

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