幸村を討て(165)

【著者】
今村 翔吾 (著)

【出版社】
中公文庫

【内容】
徳川・豊臣両家や諸将の思惑が交錯する大坂の陣。
亡き昌幸とその次男幸村――何年にもわたる真田父子の企みを読めず、翻弄される東西両軍。徳川家康、織田有楽斎、南条元忠、後藤又兵衛、伊達政宗、毛利勝永、ついには昌幸の長男信之までもが、口々に叫ぶ。「幸村を討て!」と……。戦国最後の戦いを通じて描く、親子、兄弟、そして「家」をめぐる、切なくも手に汗握る物語。
『塞王の楯』「羽州ぼろ鳶組」シリーズの熱さと『八本目の槍』の緻密な叙述を兼ね備え、家康を「探偵役」に紡がれた、単行本刊行時各紙誌絶賛の傑作歴史ミステリーが待望の文庫化!

【一言書評】
大阪の陣に関わる6人の生き様を描く時代小説で、オムニバス形式なのかと思いきや、同じ場面を違う視点で描く芥川龍之介「藪の中」のようなものかと思いきや、本作は歴史ミステリとして最後は手に汗握る展開に、、、そしてネタバレ?かもしれませんが、本作のタイトル「幸村を討て」がそんな意味があったとは!、と久しぶりに読後の満足感に溢れた一冊でした。

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