アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治(57)

【著者】
吉田 徹

【出版社】
講談社現代新書

【内容】
オルタナ右翼、権威主義の台頭、ヘイトクライム、歴史認識問題、テロリズム…不安な暗い時代を生き抜くための新しい見取図。行き場を失った中間層が疎外感を強め、凶暴になる理由。なぜ有権者は強い指導者を求めるようになったのか。

「近代という時代は、人びとが啓蒙され、自由となり、理知的かつ合理的になり、民族やナショナリズム、宗教や人種といった共同体から解放されることを約束するはずのものだった。社会の多様性と個人化をもたらすグローバルな政治と社会は、その限りで歓迎されるはずだったのだ。それが二一世紀に入り、むしろ怒りや敵意が政治の世界で繰り広げられるようになったのはなぜなのか。その結果、どのような新しい政治的な見取図が作られようとしているのかーーそのメカニズムと原理、源流を明らかにするのが、この本の目的だ。」ーー「序章」より

【一言書評】
共同体・権力・争点という三位一体の崩壊の現状と理由、その帰結をリベラル・デモクラシーの動揺、政治的対立の構図の変転、歴史認識問題、テロとヘイトの蔓延、新たな社会運動のかたち、の5つの現象から解明を目指した本書。とても興味深いのですが、正直わかりにくいですね、「リベラリズム」という言葉の多義性にその理由があるのだと思いますが。

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