桂太郎――日本政治史上、最高の総理大臣(63)

【著者】
倉山 満

【出版社】
祥伝社新書

【内容】
安倍晋三に抜かれるまで憲政史上、最長の首相在職期間だった桂太郎。第一次桂内閣時、ロシアの南下から日露戦争に至る、わが国最大の国難にあたり、命を縮めながらも打ち勝つ。その後は、藩閥出身でありながら、その権益を否定。さらに、原敬に代表される政友会の党利党略をも否定し、新たな政治制度を築くべく、新党を立ち上げた。しかしその構想は桂の死によって潰え、日本の権力構造は今も変わっていない。桂は日本政治の何を変えようとしたのか。桂が我々に提示した問題とは何か。桂の生涯と政治活動から、現代日本の問題点をあぶり出す。(「BOOK」データベースより)

【一言書評】
(今回は著者の倉山氏の言葉があまりにも的確であるので、それを引用させて頂きます)

なぜ、桂太郎を描くのか――。
それは、今の日本に求められる宰相だからです。桂の何がすごいのか。まず、日英同盟を結び、未曾有の国難である日露戦争を勝利に導きました。特筆すべきは「高平・ルート協定」です。これによって、日本はどの国にも滅ぼせない国となったのです。さらに、日本を二大政党制の国にしようと、余命いくばくもない体で奮闘し、道筋をつけました。国民の怒りを買ってでも、しなければならないことを断行しました。それが何かを、その後の日本人が忘れたから、大東亜戦争で敗れたと言っても過言ではありません。本書を最後までお読みいただければ、すべての読者が桂の偉大さを理解し、好きになっていることを著者として保証します。

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