【著者】
伊丹 敬之
【出版社】
日経ビジネス人文庫
【内容】
石川島重工(現IHI)、東芝の再建に挑み、ついには日本の行政の立て直しまで任された土光敏夫。そのきらびやかな経歴とは対照的な修行僧にも似たその背中に、多くの人は畏敬の念すらもつ。これらの難題をそれぞれにきちんとこなして、最後の再建仕事の臨調会長として国民的英雄にまでなった土光という男は、どんな人間だったのか。なぜ三つの再建が可能だったのか。マネジメントを熟知した戦略研究者が明らかにする稀代の経営者の軌跡。
【一言書評】
「メザシの土光」と言われるようになったNHKドキュメンタリー、強烈な印象がありましたが、清貧に徹しながら難題に取り組む姿勢は素晴らしいものの、「土光ではなく怒号」と言われたエピソードや書類を投げつける行為などでメンタルを病んだ人が出ていたと言う事実は、とても今の、そしてこれからの世界でも通用する方法ではないな、あくまであの時代だからできたことかな、と感じました。