殿さま狸(66)

【著者】
簑輪 諒

【出版社】
祥伝社文庫

【内容】
蜂須賀家政は、秀吉のエリート黄母衣衆ながら、川並衆頭領として秀吉を支える父・小六の高い壁を前に、悶々とするひねくれ者。信長の死後に躍進を続ける秀吉から、齢二十八にして阿波一国を任されるが、それはベテラン家老を七人も宛がわれた不本意な大抜擢。なにより阿波は国人や海賊の力が強い難治の土地。だが自身も川の民の出であり、体制側になりきれない家政は、武家とは反対のやり方で政に乗り出すが…。三千石からいきなり十七万五千石の国主にされた男の葛藤と成長、そして苦悩の末の関ヶ原での誰もが予期せぬ大決断!(「BOOK」データベースより)

【一言書評】
阿波踊りをはじめた男は、大名にして商売人、徳島藩祖の痛快な半生!、という帯通りの内容で引き込まれ、仕事が沢山あるのに(汗)、一気に読み終えました!
以前に取り上げた「最低の軍師(21)」でもそうであったように、あまり取り上げられることのないマイナーな戦国の実在人物を扱い、時代に翻弄されながら如何に生き抜いたか?、これまたマイナー主人公に閉塞した今の時代を生きる我々がかぶり、我がことのように感じる、そんな小説でした。

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