無理ゲー社会(82)

【著者】
橘 玲

【出版社】
小学館新書

【内容】
人生の攻略難易度はここまで上がった。

才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア。誰もが「知能と努力」によって成功できるメリトクラシー社会では、知能格差が経済格差に直結する。遺伝ガチャで人生は決まるのか? 絶望の先になにがあるのか? はたして「自由で公正なユートピア」は実現可能なのか──。

13万部を超えるベストセラー『上級国民/下級国民』で現代社会のリアルな分断を描いた著者が、知能格差のタブーに踏み込み、リベラルな社会の「残酷な構造」を解き明かす衝撃作。

【一言書評】
〈きらびやかな世界のなかで、「社会的・経済的に成功し、評判と性愛を獲得する」という困難なゲーム(無理ゲー)をたった一人で攻略しなければならない。これが「自分らしく生きる」リベラルな社会のルールだ〉と説く著者に引き込まれ、東宝配給作品史上最大級の359館448スクリーンの規模での公開された映画『天気の子』で私が感じた違和感が、「苦しまずに自殺する権利」を求める若者たちが持つ底無しの「絶望」に起因することをまざまざと見せつけられた感じで、非常に読後感の悪い一冊です。

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