出会った人の教えを噛みしめて、己の信条として生きる。それが人生を豊かにし、成功を導く。大胆不敵な商売魂を「海賊」と呼ばれるようになる男「出光佐三(いでみつさぞう)」
倫理を忘れ、金儲け主義に明け暮れ、「勝った者が正義」という風潮が支配する現在の社会とは一線を画す出光佐三の「士魂商才」(あこぎな金儲けは唾棄すべきで。侍の魂を持って商売人の才を発揮する)という自身の信念をあくまで貫いたその姿。昭和天皇が出光逝去の際に
「国のため ひとよつらぬき 尽くしたる きみまた去りぬ さびしと思ふ」
と歌まで寄せたその生き方。
戦勝国やメジャーという巨大な敵を相手にも決して怯まず、日本人としての矜持を大切にしたその姿は、時を超えて今を生きる私たちに、大いなる勇気と希望を与えます。
「いざとなれば乞食でも何でもなればいい」
タイミングを失せず、合理的なリスクを取ってチャンスをものにする姿勢で「あり得ないこと」をやり続けた出光佐三をモデルとした映画「海賊とよばれた男」。
数年ぶりに家族で映画館に足を運びましたが、「日本人の底力」を感じる、期待通りの作品でした。殆どの登場人物が男だけ、というまるで私の教室みたい?な(苦笑)むさ苦しい絵が続くのですが、145分、うちの馬鹿息子も珍しく起きていて全て見続けるほどの素晴らしいものだったと思います。
ただ、映画館に来ていた人たちの平均年齢はかなり高かったですがね~!(^_-)
本当はもっと若い人たちに見て頂きたいと思います。