メモリアルな熊本出張の週末

金曜日から9月。この日も朝5時起きで5:46の吉祥寺行き始発バスに乗って職場に向かう。千葉駅に着くと、激混み南矢作行きのバスを避け、川戸都苑行きのバスに乗る。空いている席があったので何気なく座ると、横におられたのはバイオメディカル研究センターのS先生。

「あれ、お早いですね」とお声をかけると、S先生から金曜日の朝に開催されている勉強会への参加の打診を頂く。「定期的に参加されると自分の研究について発表して皆さんに知って頂くことができて、共同研究の機会も広がりますよ」と有難いお言葉。「今まで正式にはお声がけを頂いていなかったのと、うちの教室からは准教授が出ておられるようなので、任せておけばいいかなと思ってまして」、「免疫の話題が多いのですが、毎回出ないといけない訳ではないですから」とまで言われてしまうと大学の先輩でもあるS先生にそれ以上意地を張る?訳にも行かず、「では、これからは出来るだけ」と返事を(^^;;

で、いつも通り7:30には亥鼻に到着。実は金曜日の朝9時からは大学院生対象のトランスポーター関連英語論文の抄読会! ここしか大学院生が全員集まれる時間はないのですよね~。それはさておき、それまでにとこの日午後の某看護学校での講義スライドの仕上げに取り組む。

そして朝9時、集まってきたのはわずか3人。「あれ、これだけ?」
夏休みを取っているメンバーが集中したこともあり、私を入れて4名ではさすがに少ないので、延期にすることに。

この日からいよいよ?船橋の某看護学校にて薬理学の講義が始まる。実は昨年1月の母校着任早々、先々代のM教授時代から薬理学教室のスタッフを務められ、既に退任された、自分も学生時代に薬理学を教わったU先生が来られ、「看護学校の講義、もう年で疲れたので変わって欲しい」という依頼を受け、お断りするわけにも行かず、「とりあえず今年は着任直後でバタバタするから、来年からならお引き受けします」と回答し、その来年が今年に成った、という訳です(^^;;

全部で90分講義を15コマやるのですが、さすがにそれは辛いので、誰かに振れないかな、と思ったものの、うちの准教授と助教には研究をやってもらわねばならないため、無茶振りする訳にも行かず、良い案はないか、と思っていたところに、昨年9月から、私のK里大時代の教え子W先生が、米国留学を終えて帰国することになり、しかも今後は臨床医をやめて基礎研究医になりたいというので、「それならば教育の経験も必要なので、医学部講義の前に看護学校での講義を担当して、教育経験を積むのは悪くはない」と提案したところ、それに同意してもらえたため、彼に13コマをやってもらうことで話がつきました!

金曜日は13:10から90分の講義を続けて2コマ。高校を出たばかりの1年生に薬理学の総論をいきなり教えるのは骨(苦笑)。どうしたらわかりやすいかを自分なりに考えながら作る講義スライド。学会だと1分1枚ペースですが、さすがに今回は3分で1枚のペース配分。11時前にはようやく仕上がり、いよいよ船橋へ!

千葉駅から快速で3駅。これは近い! しかしそこから看護学校まではバスで15分。これが結構ある。元々千葉県には長く住んでいたのだが、大抵はJRから東武線内し京成線に乗り換えるだけなので、駅周辺の賑やか?な場所しか知らなかったのだが、今回バスに乗ってその賑やかな場所を過ぎると、なんとなんと、北関東と同じ田園風景が広がり、船橋ってこんな場所だったんあ、と今更のように驚く。

畑の広がる中に見えて来たのは病院の建物。実はここは私が大学病院で初期研修を1年半やった後、出張の出る際、行く可能性があった病院。残念ながら私はくじ引きの結果7人中3位だったため、船橋に残れず茨城県水戸市に行くことに! でもそれで後悔はしていないので、人生とは不思議なもの。母校を離れ、他大学卒の研修医の方々と過ごす経験は、その後の私が自分と異なるバックグランドを持つ方々との交流をする人生の「始まり」であったのだと、その時は千葉県に残れず残念でしたが、今振り返ると、それも「必然」だったのだな、感じます。

畑の中の病院に隣接するように建つ看護学校。今回が初めてということで、今回は余裕を持って開始20分前に到着。招き入れられた部屋には既にW先生が来ている。

「早いね~」

留学帰りで今まで臨床医をしてきたW先生は、講義をした経験が全くないため、まずは私の講義を聞いて参考にしたいということで、自発的に今回からやってきた、という訳です。

「今日はこれから栃木に戻りますので、2時頃には退室しますから」「いいよ」

ということで、13:10のチャイムが鳴り、招かれて教室へ。

「起立、礼、着席」の掛け声。懐かしい~~! 以前K林大の付属看護専門学校で講義をやっていた時も、こうだったな~、と思い出す。そういえば2010年までは看護学校での薬理学講義、やっていたのでした。

どこでも同じく、自己紹介のスライドを何枚か出し、アイスブレーキングのつもり。大体どこでも「頭の狂った、でも面白いおっさん」というイメージを共有?してもらい、私の南仏留学時代の写真&エピソードを間に挟みながらの、本編の講義、というスタイルはどこでも一貫して同じ。昼食後の時間帯でもあるため、それでも途中机に伏せってしまう生徒さんや私語をしだす生徒さんもいましたが、最後はなんとか講義に連れ戻し1コマ目が終了。

あれ、まだW先生いる!?「2時で帰らなかったんだ?」、「はい、先生の講義、この後どうなるのかな、と引き込まれてしまって最後まで聞いちゃいました!」、「まあそう言ってもらえると嬉しいよ。自分の講義の参考にして貰えばね」
ということで、ここでW先生は栃木に向かいました。

2コマ目は14:50-16:20。薬物動態と薬物相互作用という、なかなか興味を持ってもらいにくい領域でしたが、生徒さんのほとんどが寝てしまうようなこともなく、まあ順調に終わりました。

「講義の謝礼は大して出せないので、帰りくらいはタクシーで」と言われ、帰りはタクシーで船橋駅に向かったのですが、駅まで片道約1,800円は遠いですよね。
千葉駅から亥鼻とはちょっと違うことを実感しました。

さあ、ここからは一気に羽田空港を目指します! そう翌日から熊本でのトランスポーター研究会九州部会のメモリアルな第10回大会なのです。船橋から快速で品川へ、そこから京急に乗って羽田空港へ。今日の空港は夕方にも関わらずこころなしか空いていますね。

飛行機まで時間があるため、いつもの?黒ごまカツカレーを食べようと思ったら、なんと売り切れ! なので普通のポークカレーに生ビールを注文。いや、90分講義2コマもやったんですから、ご褒美ご褒美!

カレー食べてもまだ少し時間があるので、ここでラウンジへ。黒ごまカツカレー屋さんのすぐ隣なので便利です(^^) ここでスマホのバッテリーをチャージしてまだ早いが保安検査場へ。そしてまだ早いが搭乗口前へ行き、ここでも充電。最近バッテリーの減りが早くてですね、、、

今回はANA楽パックなのですが、時間帯的にANAではなくソラシドエア便。マイルは貯まらないのですが、ソラシドのスチュワーデスさんのユニフォームがおしゃれでいいですよね!、、、なんて言うとオヤジ臭まるだしですね(苦笑)。

それはさて置き、機内では何事もなく(当たり前か、苦笑)、無事に熊本到着。
ここで年は私より一回り下ですが、古くからの付き合いの悪友T大病院のT先生が私をお出迎え(^^)

そう、なんとまるで計ったかのように泊まるホテルが同じで、だったら一緒に夜飲もうか!、だったらフライト1便早いですけど、空港で待ってますよ!、一緒にリムジンで熊本市内に行ってそのまま飲みましょう!、という流れ。

ということで、リムジンバスで通町筋まで行き、そこから歩いて5分、のはずが私のスマホの現在地がずれていたため、遠回りをしてやっとホテルに到着! そして荷物を置いたら近場をふらふら。ホテルの敷地内の店は11時オーダーストップだから、と定よく断られ、ムッとしながら歩くと、ホテルからすぐの所に「大衆馬肉酒場 三村」なる良さげな?店があるのでそこに入店。

「筋トレ」ジョッキという1Lの生ビールが880円!、350 mLのジョッキが480円だからお得ですよ!、とお店の人に言われ、そのまま注文。持ってきた店員さん「さあ、いち、に~、さ~ん、ハッスル、ハッスル!」と店内に響き渡る大きな声! ちょっとなんだか恥ずかしいんですが、とりあえず、右手でメガジョッキを持って二人で乾杯! 馬刺しに馬焼きを注文するがどちらもウマイ!

話は弾み、夜12時を過ぎているのに、おっさん二人で熊本ラーメンの店「天外天」を目指す。ヤッタ~、開いてた~、と思ったら、「すみません、今日は終わっちゃったんですよ~」と非情な言葉、がっくり。

では仕方なしということで、スマホ見ながら開いているラーメン屋を探してたどり着いたのが、天草大王塩ラーメンがウリの「マルイチ食堂」。いわゆる豚骨ではなく透明でさらりとした感じの塩ラーメン。まあどうせ明日はコテコテの熊本ラーメンなので、この日はこれで行くことに! いや、でもこれはこれで美味しかったですよ~

実は今回日曜日には車で天草にでも行こうかと考えていたので、この日のこのラーメンとの出会いも何かの暗示かもしれない、何て思いながら、この日はこの後二人で仲良く?ホテルに戻りました、何せ明日朝9時から会が始まりますからね~(^^;;

ということで翌日9/2土曜日朝、ジジイの私は当然朝5時に目がさめる。この癖本当に変わらない。ぐたぐたしながら時間を過ごしたらもう8時近く。そうだ、8時にホテルを出るんだったか、朝食を取るんだったか、どっちだったか忘れた!、ということで、とりあえず7:45にロビーに行って朝食をとることに! 夜遅くにラーメン食っているのに、「ホテルのウリは朝カレー」なんて張り紙見たら食べたくなり、朝からガッツリ! これだから減らない体重、上がるLDL-C & HbA1c(汗)

8時5分に成ってもT先生が現れないので、一度部屋に戻る。するとメールが来ていて「寝坊しました~」。仕方ないね(^^;;

ということで、ロビーに戻り彼が食べ終わるのを待って仲良く市電に乗ることに。会場の熊大薬学部まではすぐ。味噌天神で市電を降りて歩くこと数分、会場に到着! しかしそれにしても青空の広がったいい天気! ここだけの話ですが、会の開催日に天気がいい時ってそれはその会のトップの心がけ故と私は信じておりますが、今回はまさにそうかな、と(^o^)/ 「ではその逆は?」なんて心ない質問はスルーです(苦笑)。

そして今回は朝9時の開始時から会場に登場。早速馴染みの先生たちにお会いするが、一様に「珍しいですね、朝からどうしたんですか?」って、おいおい、そんなに俺いないと思われている?、自分の名誉の為に言いますが、会場内にはいるんですよ、部屋の中にいないだけで(苦笑)。大体発表聞かないで、部屋の外で雑談しておりますね、まあたまに外に出ていることもありますが(汗)

今回のトランスポーター研究会第10回九州部会は「10回」というメモリアルの会。ということで、10名いた研究会発起人の一人である私が呼ばれて、いや、正確には「私に講演やらせろ~!」と押し売りして教育講演が実現しました。代表世話人のI先生、本当に有難うございます。

トランスポーター研究会というアヴァンギャルドな会の、第10回のメモリアルに相応しい?(あれでも)考えた内容のアホな講演をさせて頂きました。そのお陰で、この日は懇親会の0次会から3次会の締めのラーメンまで、「神」と呼ばれて、酒を飲まされる羽目になりましたが、、、(苦笑)

午後のセッションも遅れながらも順調に進み、0次会であるポスターセッションは酒を飲みながらの示説タイム! これがトランスポーター研究会のウリ、リラックスした雰囲気の中でサイエンスの議論を行う、まさに欧米流!(^^)

結構出来上がった?メンバーは2階の懇親会場に移動し、フライングで1次会を開始! 私の尊敬する熊薬学部長のK先生が買ってきた山口の酒、オバマ大統領に出された「獺祭」と、プーチン大統領に出された「東洋美人」を皆で味わう。う~ん、最高ですよ、K先生!!

ということで、ポスター発表時間が終わり20:30。ここからさすがに東京には戻れませんので、この日は泊まらないといけません!(^^) なので、正々堂々と?懇親会の開始! 多くの方々が会場に集まり活気がみなぎります。
そして今回の代表世話人のI先生の開会挨拶。会場が盛り上がっていますね〜

K先生の挨拶に続いては、既に出来上がっている私が乾杯の発声。おきまりの「今までのセッションは裏、ここからが本番の表ですから!」で乾杯!(^o^)/
いや~、賑やかな会になりました。(みっともない自分の写真はありません、苦笑)

1時間が経過し、そろそろテンションが下がるかと思いきや、優秀賞受賞者の表彰が始まるとさらにヒートアップ! 優秀発表者は飲まされ、紹介する司会がミスると飲まされ、発表者が飲めないとなるとその上司が担ぎ出されて代打で飲まされ、授賞式が終わり、九州部会の代表経験者の挨拶タイムになると、彼らが飲まされ、、また彼らが紹介する人物が引っ張り出されて飲まされ、が一体いつまで続くんだろうというエンドレスなセレモニー?に、熊薬の底力を見ました。私も「神、神」と呼ばれ、祭壇に立たされ、何度も飲まされました(涙)

「そろそろタクシーの運転手さんが怒ってますので!」という声に誘われ、2次会へ移動。連れて行かれたお店がどこだったか覚えていないのですが、ここでも先ほどのテンションそのままに飲み会が続きます。2年前に上司の指示で一人で東京でのトランスポーター研究会に参加してくれた大学院生のFさん、当時は薬学部、今は私の教室のスタッフを詰めててくれているF先生を飲ませて潰した経験を持つ彼女が、仲のいい後輩くん(別名ジェネリック)を連れて同じ席にやってくる! さては俺を潰すつもりだな、と警戒。いや、かわいい顔した刺客、怖い連中です(笑)。

と、警戒したものの、飲まされる前に得意技の「眠り」で攻撃を回避。目覚めるとまた復活する私。ちょうどここでいい時間となり、定番のしめ、楽しみな熊本ラーメンを!!

今回も天外天はパスし、行ったのが「龍の家」。さすがに20人近い人数では入れる店は限定されますが、ここならOK!。でもここの熊本ラーメンも美味しかったですね~! しかしこの後記憶が無くなりました。皆でお金を集めて万札しかなかった私が払った、、、はずなのですが、なんか財布の中に1,000円冊が多くて、、、う~ん、俺払ってないの?、無銭飲食しちゃった?、いや、そんなはずは、、、

と焦ってましたが、翌朝I先生が会の費用で払っていたことがわかり一安心。いや、5人から預かったお金そのままじゃん!、ということで、次回お会いした際には返金いたしますので(汗)

ホテルに戻ったのが午前2時。そしてそのまま寝落ち。で目覚めたのは朝6時。さすがに5時ではありませんでした(^^)

土曜日の夜泊まったことで、日曜日は丸々空くことに。ということで、市内でレンタカーを借りて、回った後に、空港に乗り捨てるプランを予約してありました。

しかし世安の営業所は歩くと結構ありそうなので、タクシーを利用することに。朝8時前、ホテルを出るとタクシーの姿は見えず。あれ、ないな、と思っていたら、すっと目の前にタクシーが! キョロキョロしている人は客だ、と見抜いたんですね~。

ということでタクシーに乗ってレンタカーの営業所へ。熊本の朝はいい天気!
8時半の予約でしたが、少し早く出発。ここから目指すは天草!

熊本駅の西側に出るとそこは栃木ばりの田園風景が広がります。あれ、熊本、田舎?って感じですが、まあJR駅自体が街のはずれなのでしょう(^^)

平野の先に見える山はどこなんだろうと走ることしばらくすると、なんと右手に現れたのは島原湾。ってことはあの山は海の向こうの島原の雲仙岳! お~、と感激。

しばらく走るといいちこの宣伝で有名?という「長部田海床路」に到着。海の中に立つ電柱、これはなかなか絵になる光景です!

続いて、右手に有明海を見ながらしばらく走ると、「干潟景勝の地」の看板が! これは行くしかないか、と国道を外れて案内板に沿って走ることに。しかしこれが狭い路地を抜けてゆく、あまり嬉しくない道路。で、次第に坂を登って行くことになるのだが、ひたすら対向車が来ないことを祈る。

途中の農作業をされている方に道を尋ねると「納骨堂を超えて行った先がそこだよ」と親切に教えてくれる。そしてその通りに大榮稲荷神社と展望所に到着!

朝のため少しまだ雲に覆われていますが、有明海と雲仙岳が綺麗に見えます。残念ながら干潮ではないため、日本の渚百選・日本の夕日百選に選ばれた「御輿来海岸」の干潟の砂紋は海面に隠れて見えず。まあ時間を選んできている訳ではないので仕方ないですね~

そこからさらに天草街道を西へと進み、ついに宇土半島の西端 三角に到着!ここは明治三大築港の一つである世界遺産の石積埠頭が完全な形で残る港。雰囲気のある場所でしたが、時間の関係でここはちょっとだけ見て終わり。

そう、なんと言っても2003年の熊本での薬理学会の際に、時間がなくて全て回れなかった「天草五橋」を走るリベンジが今回の目的! 前夜の懇親会で天草出身の某J先生に、「お盆の時に帰り5時間かかった!」という話を聞いて、とにかく早めに抜け出さないと、飛行機に乗り遅れるという恐怖感が先立ちます(苦笑)。

さあ、天草五橋1号橋である天門橋を渡っていよいよ天草! パールラインを走ります。

最初の立ち寄り地は天草お土産専門店の「藍のあまくさ村」へ。ここのウリ?がでかい天草四郎像!試食の結果、早速ここで職場(薬理学&図書館)と自宅へのお土産として車エビ煎餅を購入。と、お店の中で見かけたひときわ目を惹くピンク色のロールケーキ、天草名物「赤まき」。「日持ちもしますよ~」とお店の人に言われ、思わず一つ手に取る。

続いて「天草四郎メモリアルホール」へ。「島原・天草の戦い」の総大将 天草四郎をテーマにした資料館。海の向こうの島原の原城に立てこもった女子供を含む3万7千人は10万人の幕府軍によって皆殺しになるという壮絶な戦い。
「人間がこんなに哀しいのに、主よ、海があまりに碧いのです」
という、遠藤周作の「沈黙」の中の言葉を思い出します。

そして先を急ぐ。既に11時を過ぎており、今朝はまともな朝食をとらずに走ってきたため、そろそろ空腹に! ということで、折角ここまで来たら天草の三大名物「天草大王」、「天草ちゃんぽん」、「海鮮グルメ」のどれかを食べないとね。

そこで熊本に来る前に買った「るるぶ」に出ているお店天草五橋の5号橋すぐの「海鮮家 福伸」を目指す。店に着くと店前の駐車場は既に満車。「道の向こう側なら」とそこに車を止めて、店に行くも店外には客待ちの列、そして店内でも多くの人が待っている。これはダメだ、ということで、ここは諦め、別なお店に行く。駐車場が空いているので車を止めたのが「いけす料理 ふくずみ」。名物が「特製うに丼」ということで、それを頼むと「今日はうにがあまり取れなかったので、特製はないんです」ということで、普通のうに丼を注文。美味しいのですが、もう少しウニ食べたかったですね~

お腹を満たしたところで天草パールラインを走り天草五橋を続けて走破! これで2003年の時のリベンジを果たす! その時、K林大薬理学教室には韓国、中国、タイ、バングラデシュ、インド、イランからの留学生が在籍しており、私と当時J医大から来ていた大学院生のK先生の二人で2台の車を運転して、留学生たちを連れて天草まで来たのでした。が、午後3時からのシンポジウムに合わせて戻るため、五橋全部を回れずに撤退。と言いつつ、K先生はここで一緒にドライブしたことがきっかけで、H先生と付き合うことになり、結婚したというメモリアルな場所。ですが一緒に車を運転したK先生はその後若くして亡くなるというショッキングな結末を迎え、私も告別式に参列しましたが、単に五橋を走れなかったことに対するリベンジと、K先生の鎮魂という2つの目的で、どうしても天草に来たかったのでした。

上天草に入り、島原湾に面したロサリオラインを走ります。朝少し曇っていたものが晴れいい空! 途中立ち寄った赤崎海岸。海の向こうに雲仙岳が見える心休まる美しい海岸。こんな景色を見ていると日頃の忙しさを忘れますね。ほとんど休みのない私ですが、旅先でこう言う景色に会えることが私の心の休みかな、という気がします。

今回の最終目的地に選んだのは「本渡フェリーターミナル」。いや、別に何がある訳ではないのですが、港って好きなんですよね。新たな未来への出発、でしょうか、流離いの研究者である私は常に「旅」の人生ですので、なんてカッコつけてますが(笑)

この先、下天草をぐるっと回りたかったのですが、これ以上は時間的に無理。また次の機会に来よう!、ということにして、ここから一気に熊本市内を目指します!

ロサリオライン、パールラインを走って天草五橋を再び抜けて宇土半島に戻ります。途中少し混雑するところはあったものの、無事に三角まで到着。

ここから天草街道を走ると、有明湾は干潮のようで、「御輿来海岸」の干潟に少し砂紋が見られます! この時間に大滎稲荷神社まで登るべきだったな~、と思うが後の祭り。あの狭い道をもう一度登る気にはなれません(汗)

そろそろ海とも別れた頃、立ち寄り先に選んだのは「粟嶋神社」。鳥取米子でも空港から市内に向かうところにあるので、同じ神社の系列だろうと思い参拝。ここは「日本一小さい鳥居」で有名とのこと。そう主祭神の少彦名命は、出雲大社の大国主命とともに豊かな国造りに活躍され、国土の開発・医薬健康の祖神・諸業繁栄などに霊験あらたかな神様で、一寸法師のモデル?とも言われています。なので、ここには小さな鳥居があるのでしょう。また医薬と酒造の神様でもあるので、我々?には一番縁のある神様かも!?(笑)

しかしここを参拝している時の空の青さ、雲の不思議さ、そして風の心地よさ。神様に歓迎して頂けたな、と感じる瞬間です。この地に参拝できたことに感謝、きっかけとなったトランスポーター研究会九州部会の皆様に感謝、そしてご参加頂き会を盛り上げて頂いた皆様に感謝、をお伝えしました。

熊本市内に戻り、どうしても一度来てみたかった場所、熊本市では最も古い神社で阿蘇四社のひとつである「健軍神社」に立ち寄りました。ここは「交通安全の神様」ということで、本来は最初に来るべきでしたが、まあまだこの先空港へのドライブもあるので、ここまでの安全の感謝とこの先の道中の無事を祈りました。

青い空の下、日差しがとても暑かったのですが、ここも清らかでとても心地よい場所でした。

そして空港へ。ガソリンを満タンにして空港の営業所に返却。今回もお陰様で無事故で戻すことが出来ました。送迎バスで空港に戻ると早速レストランへ。

熊本オリジナルの「火の国」生ビールを飲んで、あか牛焼肉茶漬けを頂きます!
車であちこち行けても酒が飲めないのは残念ですが、この空港で飲むビールは最高ですね~

その後はラウンジで時間を潰して羽田に向けて出発!
今回の熊本出張も充実した旅になりました(^o^)/

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