リレー講義、そして日帰り栃木

最近行動の怪しくなった母を案じ、日曜日の夜から母の家に泊まり、翌日12/4の月曜日は定例の教室ミーティングを急遽休みにして、朝から1日がかりで病院に行くことに。

夕方までには何とか大学に戻り、トランスポーターグループミーティングは30分遅れで実施。その後学生さん二人と面会して、そのまま東京での大学同期5名での同窓会!(^^) 帰宅したのは日付の変わった12時半でした。

12月5日(火)眠い目をこすって朝5時おき。この日の10:30からはまた学部講義。しかしまだ配布用スライドが出来ていないというスクランブル体制(大汗)。朝6時の吉祥時発中央線に乗り、亥鼻到着は7時半。車内の時間も有効に使い、何とか秘書さんの来る前までにはハンドアウトを仕上げることが出来ました!、ふ〜、いつもギリギリの生活。

薬理学講義も残すところあと2回。この日の講義は初の試みである「リレー講義」を実施。以前から共同研究をさせて頂いている病理学I先生の発案で、薬理ー病理の連携講義をやってみませんか?、という打診を頂いていたので、今回のテーマ「消化器薬」はお互いの共通部分が多い、ということでここにこの「リレー講義」を持ってくることにしたのです。

幸い解剖学のY先生の賛同も頂けたので、解剖ー病理ー薬理の3教室リレー講義に発展しました。まず最初にY先生が消化器の解剖組織学のおさらいをし、続いてI先生が消化器の病理を、最後に私が消化器系薬の講義をするというもの。医学部は同じ対象の臓器を各科目ごとに何度も繰り返し異なる視点から講義をして行くのですが、昨今これまで「座学」として講義を中心としていた教育法から、少人数での学習へと切り替わる動きがあり、かつ72週間の臨床実習期間確保のために、さらに講義時間数が減っている現状があり、そのような短縮分をどう埋めていくのか、の一つのモデルとしての「リレー講義」です。

また我々の大学は国際認証を無事?得たわけですが、次なる課題として挙げられているのが「カリキュラムの垂直・水平統合」であり、カリキュラム統合ワーキンググループメンバーの一人として、学年を超えたカリキュラムの連携(垂直統合)と学年の中での科目を超えた連携(水平統合)に向けて何が必要か?、それを探るための一つの試みとして、この「リレー講義」をやってみよう!という決断に至りました。

とはいえ、結局3人が直接集まって討議する時間が取れなかったため、大体の時間配分とメインの薬理学では消化性潰瘍治療薬と消化管運動作用薬の二つを主な対象とすることだけを告げて、今回オムニバス的にはなりますが、リレー講義を実施することにしました。

20分のY先生の消化器の解剖組織学のおさらい、生理学・薬理学で学ぶ「機能」にも触れながら非常にわかりやすい講義がなされます。「受容体」という薬理学の代表概念を用いずにこうやって話を進めて行くんだ〜、と正直脱帽。医学部の勉強の最初の窓口となる解剖の先生ってスゴイですね〜

続いて30分、今度はI先生の消化器の病理の講義。潰瘍の病理的分類を最初にお話し頂いた後、ご自身の研究テーマである「糖鎖」の視点でヘリコバクターピロリ感染症などを例に、薬理学への橋渡しをして頂きました。いつもながらI先生の研究への造詣の深さは素晴らしいですね〜

で、最後に私が40分の薬理学講義。以前の講義のスライドをそのまま使用し、講義の最初がいかに解剖生理の復習を含んでいたか、を再認識しながら、また特に解剖組織学のI先生からお話しして頂いた内容に、継続性?を持たせながらの講義を行いました。

途中質問魔(笑)のI先生から何度も質問を頂き、それはそれで学生さんの勉強にもなったかと思いますが、予定の内容を時間内にカバーすることが出来ず(涙)、まあちゃんと内容をカバーするのがいいのか、それとも質問とはこのようにするのだ、という点を学ばせるのがいいのか、壇上で悩みながらも予定の40分が終了。薬理学の講義内容としては消化不良に終わったような気がします。

この日の午後3時半から栃木の古巣D医大にて会議があるため、千葉駅12:40発の快速に乗らないといけないため、講義終了後のY先生、I先生との反省かい?は10分くらいで。いの一番に出てきたのは各科目で使っている「用語」の不一致。それぞれの科目での発想から、同じものを別の名前で表現していることがわかりました。これって、学生さんからはこれまでに一度も指摘を受けなかったのですが、自分も含め学生さんも「そういうもの」と忖度(笑)しながら、とりあえず試験に通ればいいこととして、済ませてきたのですかね? この「用語」の問題は今後本気で「カリキュラムの垂直・水平統合」を行う際には、時間を割いて一つ一つ突きあわせて行く必要が出てくるのでは、という気がしました。

さて、電車の時間に遅れる危険性があるため、バスには乗らずタクシーを呼んで千葉駅へ! あれ、何で今12時半なのに電光掲示板には12:03発の快速がいるの???、そう、得意?の電車遅延。やば、間に合うかな、、、と思うも、快速がすぐに来て発車してくれたので、逆に予定より早く錦糸町に到着し、その後北千住に到着。時間の関係で今回は東武特急スペーシアを利用するので、車内でお昼にすることに! ヘルシーな深川弁当を購入して、いざ栃木へ!

快晴の北関東の空。盛りを過ぎた紅葉の山々を遠くに見ながら広がる田園風景、いつも来る度に心が洗われます。栃木からは東武宇都宮線に揺られ、先週も来たおもちゃのまちに到着。大学病院行きのバスに乗ると、今回の会議の参加者、つまり共同研究のお仲間二人と鉢合わせ! まあ普段から乗る人の少ないバスですから、すぐにわかりますね(^_-) 無事にD医大へ到着。本当にこの日は空が青い!!

経済産業省からの助成金を頂いた血清乳酸値の非侵襲的リアルタイム測定機器の開発を目指すプロジェクトの今年度第2回会議がD医大にて開催されました。来月実施される中間評価に向けそれぞれの領域での進捗と来年度の実施項目を確認。熱の篭った2時間の会議はあっと言う間に終わりました。

会議後元部下と約1時間話し込み、この日は栃木に泊まらずにここから東京の自宅に戻ることに。東武を使えば片道3時間半かかるため、高いのですが、JR宇都宮線石橋駅までタクシー(片道2620円)を利用し、湘南新宿ラインに乗車。この時間を利用して夕食をとりたいところですが、石橋駅には昔あったコンビニも潰れているためまともなお弁当などは買えないため、駅の小さなNEWDAYSで菓子パンを2個買い、これが夕食(涙)。

休みのないタイトなスケジュールにこんな食事では体壊すかな〜、などと考えながら、電車は定刻通り新宿に到着。乗り継いだ中央線も遅延無く吉祥寺に到着したのが21時。朝の6時から数えて15時間、再び無事に戻ってこれただけで良しとしましょう!(^^;;

 

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