紅葉山さんぽ:奥多摩三山の大岳山へ

8月の富士山登頂に向けて、GWに訪ねたのは狼信仰で有名な2社、秩父三峯神社と武蔵御嶽神社でした。関東でもこの近辺にはまだまだ狼信仰の神社があり、実際この地域はニホンオオカミが沢山生息していたこととも関係しているらしいです。

今年になって急に来るようになった奥多摩。ここで「奥多摩三山」と呼ばれている多摩川の南岸にある大岳山、御前山、三頭山の存在を知りました。中でも大岳山は古くから農業の神として、また火災や盗難の守護神として山岳信仰の対象で、山頂付近には狼信仰で知られる大岳神社(大嶽神社)があり、神社巡りにはまっている私の関心が高まります!

いつか行きたいと思っていましたが、最近我が家に増えた山関係の本では、確実に「中級」コースとして書かれているため、家族で行くのはどうかな、と思っていましたが、今年から始めた山さんぽの締め?として、トライしよう、と決めました。

先週の日曜日は大学の同窓会埼玉県支部講演会での講演、そして今度の日曜日は大学の学園祭での超VIP講師の案内係のため、日曜日は続けて休み無し(涙)。

しかし今度の土曜日は文化の日ということで、息子の学校も休み。そしてこの1週間は晴れ続き!、という予報もあり、「この日しかない!」ということで、本来はゆっくりと体を休めたいところでしたが、敢えて山のパワースポットに向かい、心と体の浄化?を目指すことにしました。

最近はデフォルトで朝5時に目覚めますが、この日も目覚まし無しで5時起床。最近本当にshort sleeperですね(汗)。5時半は家内を起こし、出発の準備。親が出発準備が出来たところで、息子を起こします。相変わらずスマゲーばかりで勉強しない息子に業を煮やした家内がスマホを取上げたのですが、「山さんぽ」に来るなら戻してやると提案したら、山に一緒に行くことになり、この日は珍しく6時前に目覚めて着替えを始めました。

朝6時、交通情報で中央道の渋滞が無いのを確認して、車でいよいよ出発!

下石原交番前交差点まで来て、後少しで調布インターと、思っていると、サイレン鳴らした消防車が次から次と、目の前を通過。

「朝から大変だな~」と最初は思っていましたが、約10台近くが通過するのでなかなか交差点を通れず、少しイライラ。まあ仕方ないのですがね。

ようやく交差点を通過して中央道に乗るとそこはノロノロ運転の車が連なっています!

「え、交通情報で渋滞無かったじゃん!、嘘だろ」

と、再度スマホでページを更新するとそこには赤い線が繋がった中央道が!

「なんだよ、ページ更新されてなかったのかよ!」

とやりようのない怒りがフツフツと湧いてきます。

渋滞しても高速に入る方が結局早い、とは知りながらも、老化による前立腺肥大のため?(苦笑)、トイレの近い私には一般道の方が、多少遅くてもストレスフリーなので、早々に高速を降りて一般道に。

しかし本来下道であれば三鷹から北に行くのですが、高速に乗るため南に下っていたので、北に回復するのに時間がかかります。

おまけに北に向かう街道を走っている時前を走る大型車がなんだかかなりデカイものを運んでいるため、狭い道路の曲がりで、対向車がいると曲がれず道を塞ぎます。

「なんでこんなデカイやつがこんな狭い道通るんだよ!」

とマジでブチ切れそうになりますが、怒っても仕方がないので、過ぎ去るまで辛抱、、、なのですが、なんとあろうことか私の進行方向に曲がってくるので、やり過ごすためにさらに遠回り覚悟で北に進み、やっと青梅街道に到着。やれやれ

ここからは交通量はそこそこありますが、順調に流れ、一路奥多摩を目指します!

狼信仰の神社に行くと憑いているものが払われるご利益があるらしいのですが、それを避けるために憑いているものが神社に行かせないようにする、なんてことが以前どこかに書いてあったので、さては私を大岳神社に行かせないためであったか!、と妙に納得(非科学的、笑)。連休ということで、駐車場が混みそうなことが心配材料でしたが、まあその時はその時、ということで、ひたすら青梅街道を西へと進みます。

三鷹の自宅から約2時間かかって御岳登山鉄道ケーブルカーの滝本駅に到着したのは朝8時。広くはない駐車場はもういっぱいかな?、と思いましたがまだ空車あり! ラッキー!、ということで駐車場に入り、登山靴に履き替えます。

往復一人1110円の切符を買い、8:15発のケーブルカーで登ること6分、御岳山駅に到着します。ここで早速トイレに行き、準備万端。朝8:30、大岳山に向けて出発!

「天空もみじまつり」の幟の立つ中、まずは駅から25分の武蔵御嶽神社に向かいます。今年これで3回目となる道ですが、あちこちで赤く色づいた木々が目を引きます。まだまだ盛りには遠そうな感じですが、今週月曜日に高尾山に行った家内の話では紅葉はこちたの方が進んでいるとのこと。紅葉の時期であったことすら忘れている私でしたが、改めて一年経つのは早いな、と実感しました。

1200年の樹齢を持つ神代ケヤキの下をくぐり、随身門をくぐって25分のところを約20分で本殿に到着。ん?、結構早い。最近毎日階段を上って鍛えているという家内のスピードが上がった感じです!

関東平野を見下ろす本殿前のベンチで家内と息子を休ませて、私は一人、ここのパワースポットの大口真神、すなわち狼信仰のお社に参拝。半年間の無事のお礼を今回の大岳山山さんぽの無事を祈願。近くには今回は行かない奥宮遥拝所がありますので、そこを参拝。さあ、これで武蔵御嶽神社の神様への義理がたった?ので、朝9時、ここから大岳山を目指して再び歩き始めます!

以前も来た天狗の腰掛け杉までは慣れたもの、今回は奥の院は寄らないため、迂回路をそのまま進みます。案外楽だな、なんて考えながら順調に進みますが、渓流の音が心地よいな、と感じた頃から道は上りに! 次第に乾燥していた道も湿ってきて滑りそうで注意しながら登ります。そろそろ息が切れた頃に着いたのは尾根の上の芥場峠。神社からここまで約1時間、順調順調。

ここからは大好きな尾根道。ですが、今回はそれほど長くはなく、大岳山の麓を斜面に沿って歩くことになります。段々息が上がり、紅葉も気にならなくなってきて、ひたすら前に進むことに集中します。それでも周囲の緑の木々と時折吹いている尾根を渡る風に心も体も癒される感じです。ここが荒涼とした富士山登山との大きな違いですね(笑)

鍋割山からの分岐を過ぎると、そろそろ岩場が増えてきます。「滑落注意」の看板も多くなり、一部鎖場もあり、息の上ってきたところで注意が必要なため、気を抜けない感じです。それでも道は以前の高水三山の時よりもいい(ように思える)ので、1時間もせずに閉鎖中の大岳山荘、そして大岳神社本宮前に到達!

休憩している人の多い中、鳥居をくぐって神社に参拝。噂には聞いていましたが、ここの狛犬は可愛らしい!

休むことなく神社裏の登山道をそのまま進みます。ここからの傾斜が意外にきつく、さらにしばらく行くとまた急な岩場が続きます。息も絶え絶えになりながら20分ほど進むと、少し広くなった山頂に到着! 今11時。なんと御岳山駅から予定通りの2時間半で到着しました! それも休みを入れての到着。これまた自信になりますね~

ここはかなり見晴らしが良く気分爽快! なのですが、あいにく富士山は見えず、まあ仕方ないですね。驚いたのは人の多さ! さすがに高尾山ほどではないですが、これまで今年何回か山さんぽをしてきて、ここの多さが一番! きっと人気の山なんですね!

ここでシートを広げて軽いお昼に! 20分ほど休んで11時半出発。今回は同じ道を戻ることに。まあ車で来ているから当たり前と言えば当たり前なのですが、縦走して奥多摩駅に行くルートもあるようなので、それも考えましたが、まあ今回初めて「中級」コースに挑みましたので、無理せず、というところですね。

山頂から大岳神社までの急な岩場の下り。よくまあこんなところを登ったものだと感心?しながらゆっくりと降りて行きます。お昼前ということもあり、下から登ってくる人も多く、こんなに多くの人とすれ違うのも大岳山が初めて。なかなか下りられないのですが、これもまあ仕方ないですね。

やっとの事で大岳神社に戻ります。ここからもまだ鎖場や「滑落注意」の場所が続きますが、帰り道は油断さえしなければまあ楽なもの! 行きとは違い、周囲の紅葉に気を配る余裕も出て、山さんぽを楽しみながら戻って行きます。

行きは晴れていたのですが、帰りには雲が出てきて少し暗くなってきました。それでも順調に芥場峠に戻り、ぬかるんだ道も滑りそうになりながらクリア。渓流のあるところまで戻ると、ロックガーデンからやってきた団体さんたちと一緒?に、鍋割山の巻道を天狗の腰掛け杉まで戻ります。

ここまで来るともう知った道。体は疲れていますが、惰性?でどこまでも続く坂を登り、長尾平分岐まで戻ります。結局ここの紅葉が一番綺麗でしたね(苦笑)

帰り道ではそれほど休憩をしなかったのですが、ある場所で休憩した時、お隣にいたお昼を食べているご家族がおりました。その時の一コマ
旦那さん:「なんかこのサンドイッチ、マヨネーズいらなくね?」(旦那さんはこうした方がもっといいよ!、って言いたいんだろうな、わかるわかる)
(沈黙 10秒)(あ、なんかやばい空気)
奥さん:「(語気強く)食わなくても良くね!!」(あ、朝から一人で作って手伝ってもいないくせに何文句言うんだ!、ってこれは怒っている)
(沈黙 30秒)
旦那さん:「そういえば、、、」(あ、話題逸らした!)
どこにでもある家族の風景でした(苦笑)

あとは舗装された道をひたすら進み、ケーブルカーの御岳山駅へ。午後1時半に到着。これも復路は約2時間と今回の往復は4時間半。本に出ている通りにあるくことが出来ました!

ケーブルカーで滝本駅まで下り、午後2時車に乗っていよいよ御岳山を後に!

駐車場を出るとそこには空き待ちの車の列。2時になってもまだこれだけの車がいる!、と驚きましたが、まあケーブルカーに乗って上に行くだけなら、この時間でも問題ないですからね。

ということで、この後はのんびりと青梅街道をひたすら東に走り、途中何回は渋滞もありましたが、眠くなることもなく、午後4時、自宅に到着。ぴったり2時間!
そしてスマホの万歩計を見るとなんと20,000歩越え! 体重も減少、やったー!

朝の中央道渋滞の時にはどうなるかと思いましたが、終わりよければすべてよし!

スマホが戻り、眠気も覚めてスマゲーに夢中の息子を置いて、家内と二人で近くのファミレスで、ファミレス飲み! 帰宅したらそのまま布団に入りガー!(笑)

こんな平凡な日が嬉しい、秋の1日が終わりました。

メニュー