3/23(土)、平成30年度最後となる講演をしに、千葉県銚子市まで出かけてきました。
「東総黒潮フォーラム」と名付けたこの会、昨年4月に前職T邦大医学部からC科学大薬学部に教授として赴任されたA東先生と、ダブル発起人で始めたものです。今回の当番幹事はA東先生です。
本会は「東総および近隣地区の医療関係者、研究者、学徒を対象に、生理学、薬理学、毒性学、生物学などの幅広いテーマで勉強会を行うこと」を目的としたもので、今回はそのキックオフミーティング。テーマは「腎臓の生理:体液調節」とさせて頂き、私が基礎医学に入り最初に研究した領域「尿濃縮機構の分子機序」について話し、C科学大危機管理学部のS先生が「海棲哺乳類の体液調節」について語るという講演は2本立て。
そこに現在銚子市の隣にあるA中央病院で腎臓内科をご担当されている私の高校・大学時代の先輩であるM先生、当教室の特任助教のN先生、そして締めにA東先生のそれぞれ自身の専門の内容を「腎臓」ないし「体液調節」に絡めて話すshort talkという構成にしました。
朝9時半に東京三鷹を出てまずは東京駅へ。そこから10:43発の特急しおさい3号に乗り、一路銚子へ! 特急しおさいは時々時間が合えば職場からの帰りに千葉から東京まで乗っている(自由席だと510円で平日の快速グリーン料金770円より安い!)のですが、始発の東京から終点銚子まで乗るのは初めて! 元鉄オタとしてはそれだけでワクワクです(苦笑)
朝東京を出るときから寒かったのですが、銚子までの道中、雨は降ったり止んだりでしたが、終始曇天の空。この日ばかりは私の晴れ男パワーが全く通じない!
「これはきっと、台風で大荒れの太平洋の写真をポスターに使ったA東先生が雨男に違いない!」と勝手に都合よく理解して自分を納得させる。
そして東京駅から1時間45分かかって12:30、終点銚子に到着!
初めて来る駅は色々物珍しく、どうせバスが12:21に出てしまった後なので、タクシーで行くしかないから、と駅構内をあちこち散策?しながら改札を出る。
外は雨。客待ちのタクシーはいなかったが、すぐにどこからかやってきたのでそれに乗り目指すC科学大のマリーナキャンパスへ!
タクシーの運転手さんは無愛想だが、これは千葉でのデフォルトなので気にはならない(笑)
畑の中、信号の殆どない道を走ること約10分、灰色の空と海の境がわからないような銚子マリーナ近くのキャンパスに到着。校門の守衛さんは妙にフレンドリーで少し面食らうが、丁寧に会場までの行き方を案内して頂く。
実は数年前の夏休み、家内の実家の茨城に帰郷するのに合わせ、1泊遠回りする形で銚子に泊まったことがあるのだが、その際に家族で海水浴に来た場所がこのC科学大前のビーチ。その当時は「一体こんな場所にあるこの大学って何?」と思ったものですが、入り口の表札?を見て納得?、、、でした。
まあ元々土地はたくさんあったのだろうな、とは思いつつも、バブル世代の私には、銚子には似つかわしくない(失礼)感じの洒落た建物の続く広いキャンパスが、この日の曇天のせいもあり、人っ子一人いない閑散とした感が、バブルの栄華を今に残す、的なイメージになってしまいます。
それを考えると、隣の中学に通う生徒さんや近隣の住民の方が散歩に訪れる我々の大学のI鼻キャンパスは妙に地域との一体感があるのだなと再認識したりします。まあC科学大さんも時が経つとともにしっくりとしてくるのかな、と思います。
さて、雨の中歩いて程なく今回の会場の看護学部棟到着。入り口に貼られた「東総黒潮フォーラム」を見て、少しほっとします。2階に上がると、受付があり、そこには人が! お~、やっと人に出会えた!、って感じで嬉しくなります。「あ、人いるんだ!」と(笑)
A東先生にご挨拶をして入った大講義室、いやこの広いこと!
「研究会に使用する会場は当初、海の見える定員240人の部屋でしたが、大学の都合で演者だけが海を眺められる定員350人の部屋になってしまいました。」
と話を伺っておりましたが、この広い部屋が人で埋まったらそれは凄いことなんだけどな~、という思いが頭を過ぎりましたが、海まで見下ろせる窓の外には相変わらず誰もいない敷地内が、、、
そうはいうものの、始まりの13時半前には1階席にはそこそこ人も埋まり、まあ30人くらいでしょうか。後ろの階段席が広すぎるのでそれを見なければ、前だけだとそれなりに人がいるように見え、少し安心しました。
A東先生の開会挨拶に続いて、トップバッターは私。40分の講演を5分長引かせてしまいましたが、休憩時間は20分とってあるので、まあなんとか吸収。ご質問も複数頂き、嬉しい限りです。
S先生の海棲哺乳類の話は、まだまだこの世の中にはわからないことが多いのだなと知的好奇心がそそられる内容でした。
さあここで休憩、少し時間が押していますが、再開時間は予定通り。
この時間を使って、「個人的には地球が丸く見える展望台に匹敵するくらいの場所」と眺めが素晴らしさにA東先生が太鼓判を押す「看護学部の建物の屋上」にこの休憩時間を利用して外に出ることに。
曇天の空ではありましたが、屏風ヶ浦を一望にでき、先日マッコウクジラが漂着した犬岩も見ることが出来ました。
しかし寒い、3月下旬とは思えない寒さ。開催時期はもう少し暖かい時期が良かったかな、と思わせるほどの寒さでした。
さあ、再開。M先生が透析患者の電解質異常について臨床的な視点から話をすると、当教室のN先生がアラキドン酸カスケードの第三の経路CYPについて発表、最後は当番世話人のA東先生からcardioonclogy, onconephrology的な視点からのお話を頂き、あっという間に3時間が終わりました。
ということで無事に第一回は終了。この後は銚子市内に移動しての懇親会。
今回訪ねたお店は明らかに地元の馴染みの人が次から次とやってくるお店。
新鮮な刺身の盛り合わせにはなめろうも入っており、オススメの「イワシのぶっかけ」、「地元銚子のキャベツの玉々焼き」、「いか丸きも焼き」など、どれも美味しく頂き、この日の研究会の講演内容をつまみ?に、議論の花が咲きました!
そしてちょっと早いのですが、銚子駅19:15発の東京行き最終の特急しおさい14号に乗るべく、後ろ髪を引かれる思いで、お店を出ることに。A東先生に駅まで送って頂きました。職場へのお土産には銚子電鉄のぬれ煎餅、あまりにもべた過ぎですかね。他にいいものが無かったもので、、、(^^;;
その後は電車も遅れることもなく東京に到着。さらに吉祥寺までも何のトラブルもなく、10時過ぎには帰宅出来ました。