ZOOM, Moodle, Teams, G Suite:メディア講義本格化

GWも既に遠い過去になった今日この頃。

連休明けに解除のはずだった緊急事態宣言も延長になったGW明けの5月7日から私の所属する大学でも一斉に新学期の講義がメディア授業という形で開始されました。

案の定大学のMoodleはダウンこそしないもののアクセスに「超」時間のかかる大渋滞。この日は運悪く、午前中の2限に医学部3年次の「薬理学」、そして午後の3限に医学部1年次の新規開設科目「医系生物学」と2つの講義があったのでした。

朝10時半から始まる2限に合わせ、10時過ぎには亥鼻に到着しておりましたが、Moodle大混雑のため、薬理学のページになかなか辿りつかず。
何が困るかというと、4/23から始まった薬理学講義ではそれまで、最初の60分間で動画の視聴、60分からは質疑応答タイム、そして75分から90分までの15分間で出席代わりの小テストで、実際にその講義の時間に「いた」ことを確認し、学生さんがいつ対面講義に復帰しても、日常の生活時間を維持できる、と考えての対応でした。

しかしこの大混雑。緊急連絡用に学生さんに提示してあったLINEアカウントには続々と接続障害の報告が到着。これは通常通り小テストの実施するのが困難と判断し、(仕方がないので)Moodleのアナウンス機能を用いて、2限の小テストは11:45-12:00実施のところを11:45-12:30に拡大する旨、配信します。これは同時にTwitterでも公開。

しかしMoodle上では教師用編集モードにも入れないため、アクセス時間をさらに11:45-18:00へと拡大し、回答制限時間も15分から30分に拡大する旨連絡。
これは午後でも解消しない可能性が高いと判断し、3限の医系生物学でも実施予定の小テストを14:05-14:20実施の予定を、14:05-20:00に拡大し、こちらも回答制限時間を15分から30分に拡大する旨、Moodleのアナウンス&Twitterで公開。

もともとMoodleの講義紹介欄には、接続トラブルの際の連絡のために緊急連絡用LINE QRコードを掲載してあり、また事前にMoodleにUpしておいた講義動画ファイルの中に、SNSのアカウント(FB, Twitter, Instagram)を紹介しておいたため、それらのツールを介して早速リアルタイムで学生さんたちから連絡が入ったことで臨機応変な対応が出来、めでたしめでたし!、夜6時には薬理学の小テストも無事に終え、千葉を出て、自宅のある都内に戻る、、、ところでした。

千葉駅に着き、たまたま見たスマホに着信履歴が。医学教育学の某I先生。駅のホームから早速かけ直すと、「大変申し訳ないのですが、某所から、カクカクしかじかで、、、」、「え〜、俺がMoodleを大渋滞させたA級戦犯?、学生が1万人以上もいる中の医学部はたった400人ちょっと、たまたま連絡用にTwitterで呟いていたのを見かけて、俺に文句をつけて来ただけでは? Moodleが使えねーから、LINEで連絡をとって対応していたんだから、負担も何もないでしょ!」、「で、そのLINEもMoodleに載せたのはけしからんと」、「Moodleがあんな状態でじゃあどうやって学生と連絡とるの?、渋滞のMoodleで取れってか?」、「教員当てに送ったメールの中に書いてあるということで」、「毎日五月雨式にメールだけ送られてきて、送ったからそこにあると言うだけで、全員が読むと思ってんのかね?」、「で、このことを医学部長に報告していいですか?」、「勝手にどうぞ!」と、完全に怒り心頭モード。

こうなると戦闘モードにスイッチが入る。片道2時間かけて都内に帰宅後、山のようにたまった大学からのメールをひたすら読み込んで、とりあえず状況を把握。あの4月に実施した回線テストは何だったんだ!、あれで回線の混雑を予測して対応していたんじゃ無かったのかい?、そっちがそう出るなら、こっちもちゃんとやってやるよ!、とここから「本部推奨」のMicrosoft Office365を本格的に導入することに。週末土曜日も「不要不急」の事態のため、続けて2時間かけて東京から千葉へ!

実は私も今年になるまで全く関心が無かったので、全然知らなかったのですが、”Moodle”という言葉は元々はModular Object-Oriented Dynamic Learning Environment の略称とのことで、オープンソースのeラーニングプラットフォームであり、LMS( Learning Management System)としての強力な機能をもち、煩雑な学習状況の 管理や採点をサポートし、教育者が質の高い オンライン学習過程(コース)を作ることを助けるパッケージソフトです。
まあ簡単に言えば、正直教育関係の人たちが知ったかぶりして(失礼)上から目線で偉そうに押し付けてくる、面倒臭いシロモノ、程度にしか思っておりませんでした(苦笑)。

4/23からの講義に備えて、本格的に勉強し、本務先の医学部薬理学講義7コマ、特任教授を務めるDMUでの薬理学講義2コマ、そして今年開講した「医系生物学」講義1コマの10コマ分を5/12までにMoodleにて準備しないといけなかったので、それはもう50代半ばのおっさんには土日も連休もなく、年末期限の学内行事関連の書類作成も手をつけられず各所からプレッシャーをかけられる中、とにかく10コマを仕上げねばならないと言う思いで必死に取り組んできましたよ。
在宅勤務の昨今なので、一体どれくらいの超過勤務時間なのか不明ですが、それこそ寝てる時以外はずっとですね!、まあ酒飲んで寝てる時間も増えてはいますが(汗)

そんなところにふって沸いた「Moodle大混雑A級戦犯」宣告!
日本薬理学会の生物科学学会連合担当理事として、同連合が出す緊急声明に関する対応をする傍ら、とりあえず5/11以降の講義のTeamsとの併用の準備を突貫工事で進めました。
ちなみに生物科学学会連合による緊急声明はこちら

そんなところにやって来たのは1年生だけの講義ではG Suiteを使ってもいい!?、と言うお達し。おいおい、こっちがTeamsに慣れた頃に、また別なのですか?、しかも1年生限定?。1年生はMoodleに、Teamsに、G Suiteとシステムごとに別々のIDとパスワード持たされて(私も同じですが)、もう混乱するじゃないの?

どうせならそれもやってやろうじゃねーか!、と今度はG Suiteについても勉強。
と言うことで、2つの1年次講義についてG Suiteでもクラスを開設する。
Moodleで動画をUpする際に、SCORMパッケージを作成するのですが、G SuiteではそのSCORMのURLをコピペするだけで動画が張れるので、かなり楽ですね。
個人的にはMoodleのサブにするには、(インターフェース的にも)G Suiteの方が向いている気がします、ただの一人の素人の意見ですがね。

と言うことで、Moodle, Teams, G Suiteと勉強してきて、オンデマンドでの動画ファイルのUploadだけなら、こんな50代半ばのオッさんでも簡単に出来るシロモノであることがわかりました。原則本学では禁止ですが、双方向性のリアルタイムオンライン講義も出来そうなので、必要に迫られて始めたメディア授業ですが、これはこれで面白くてコロナ騒動が収束しても「アフターコロナ時代」の教育として欠かせないものになるような気がします。

いや、実際に対面講義でないと、私の「熱さ(暑さ?)」は学生さんい伝えられない!、とは今でも思っていますが、一番前の席で居眠りされたり、後ろの席でおしゃべりされたり、スマホばかり見ていて全く話を聞く気がない学生たちの姿を見ないで済むことはお互いにとってメリットなのではないかと思いますね(苦笑)

そう言う意味では「メディア講義元年」となる今年、これだけいろいろ学ぶきっかけを与え、私の心に火をつけてくれた「Moodle大混雑A級戦犯」宣告に心から感謝したいと思います。

小テストの回答期限を講義後48時間以内、と拡大し、LINEのQRコードは削除、Moodleへの集中を防ぐために、TeamsとG Suiteによるコース開設、ちゃんとご指示の通りにやってますよ〜〜(^_-)

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