湯河原で束の間のひととき

2024.3.20(水)
前日は新大阪で開催された薬理学会理事会に日帰りで参加したのですが、この日の午前中に近畿部会に合わせて開催された総会・評議員会はオンラインでの参加とさせて頂きました。

留年していた息子の進級も決まり、そしてもともとその息子の誕生日に合わせて、ということで、年休消化も兼ねて21日(木)を休みにして、水木の1泊2日での家族旅行をすることに致しました。

総会・評議員会は10:40開始。約1時間ほどオンラインで参加して、お昼前には自宅を出て、東京駅13時発の特急「踊り子11号」に乗ります。

休日ということで、行きの電車から缶ビールを開けて乾杯!
電車旅と言えばビールですよね(笑)

今回の目的地は久しぶりの「湯河原」。さがみの小京都とも言われ、万葉集にも詠まれた由緒ある温泉地で、夏目漱石や芥川龍之介など、数多くの文人に愛された名湯の地です。

特に奥湯河原は趣のある老舗旅館が立ち並ぶ温泉街で、賑やかな熱海とは異なり川のせせらぎの音が心地よく響き、日常の喧騒を忘れさせてくれる場所で、私の好きなところです。また奥湯河原はあの2・26事件で東京以外の唯一の現場となった場所であり、親英米派として知られ天皇側近として国政の中枢にあり、リベラルな考え方で政・官・財界に影響力を持っていた牧野伯爵が滞在していたのが湯河原の光風荘とのことで、今は歴史博物館となっています。

まあ、そもそも?何より、一昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の登場人物でもあり、源頼朝を助け、鎌倉幕府創建に多大な功績を残したのが小早川氏の祖である地元の豪族、土肥次郎実平で、JR湯河原駅前に実平と妻の銅像が建てられています。

踊り子号は約1時間ちょっとで湯河原に到着。最初からお土産屋周りをして過ごし、遅れてくる息子と合流します。

そう湯河原と言えば「梅林」なのですが、梅の宴という梅祭りは3月10日で終わっているので、残念ながら梅を見て時間潰し、は諦めました。

今回のお宿は初めて泊まるところなのですが、奥湯河原行きのバス停から歩いて10分、とのことで、電話で連絡をすると宿から送迎バスで迎えに来てくれるというので、お言葉に甘えて、息子が合流したところで電話することに。

待つこと10分、迎えに来てくれた宿の方は外国の方でした。
まあね、今はインバウンドで外国人の旅行客も多いので、こういう場所でも外国人従業員がいるといいのでしょうね。ちょっと驚きますが、観光立国であれば日本語ができる外国人を雇うのが一番手っ取り早いのかもしれません。

宿に着いたら早速温泉へ。この日は休み前日ではないので、物凄く混んでいるわけではなさそうですが、それでもお風呂は結構人がいて、、、と言いながら温泉に浸かり体を休めることが出来ました。

旅の楽しみの一つは宿の食事ですが、A5ランク和牛のステーキがウリのお宿、種類も豊富でお味もよろしく、量が適度で満腹で死にそうにはならずに済みました。いや、最近は歳のせいか本当にたらふく食べられなくなって来たので、少し残す位の量が助かります。

部屋に戻り、食後は敷かれた布団の上で家族それぞれ本や雑誌を読んだりして過ごします。あれだけゲームばかりやっていた息子が珍しく最近はまっている哲学の本を読んでいて、あれ、どうしたの?、大丈夫?と親が心配するほど(苦笑)
まさにゲーム中毒だった息子がゲーム以外に夢中になることが出来たのは嬉しいですね、でももう少し早くそうなってくれて、もう少し受験勉強してくれたら、、、なんて思いますが、まあもう今更なんですがね、、、

私が2度目の温泉から戻ると、息子が既に寝てしまったので、家内と二人で息子の生まれた日のことを思い出しながら今度は缶ビールに缶ハイボールで乾杯!
私の59年の人生にはそれこそ様々なことがありましたが、息子を初めて見た日のことは一生忘れないですね。しかしあっという間の21年でした。本当にまあこうして皆が生きているだけで幸せです。

酔いが回りこの日はそのまま寝てしまいました。

 

2024.3.21(木)
朝7時半から朝食で、帰りの送迎は9:40にしたので、まあゆっくりなのですが、今回は珍しく朝食前に息子が起きていて、これまた驚き(笑)。いや、夜中にゲームばかりやっているので、朝は特に起きられないのが定番でしたが、少しは生活習慣も変わったようです。

朝食は湯河原らしく?アジの干物。若い時は「こんなジジ臭いもの食えるか!、肉出せ!」と醤油かけてガバッと食べていたアジの干物ですが、最近はこれが美味しく感じられて、醤油もかけずにそのまま味わっています。
年取って食べられなくなるもの(例、脂っこいラーメン)もあるのですが、食べられるものの種類自体は増えた気がします。歳を取るのは悪いことばかりではないと思いますね。

朝食後、まったりしていると意外に早く時間が過ぎ、お宿を出る時間。
帰りの送迎は他のお客さんと一緒で、湯河原駅には10時前に到着します。

ここで今度は息子がお土産を買いたいというので、前日も行った土産物屋でお買い物。息子の普段の生活用の食べ物類を買わされてしまいました。

駅まで送ってもらったおかげで、湯河原美術館や五所神社に立ち寄ることはできなかったので、また戻るのもなんですから、今回はパスして次の目的地に向かうことにします。

向かったのは戻る方向にある小田原の一つ手前の早川。ここには小田原漁港があるのです。前日は天気が今ひとつでしたが、この日は朝から晴れ。

ということで、湯河原から早川に向かう途中、車窓に現れた相模湾が青く綺麗に写ります。

そして早川駅到着。湯河原以上に何もないのですが、駅舎は古いままでなんとなくフォトジェニックですね。

駅から歩いて8分ほどで小田原港近くの小田原おさかな通りに到着。ここには新鮮な海鮮料理が食べられる飲食店やみやげ物店があります。
うちの行きつけ?は「ひもの屋 半兵衛」。なんといっても値段の割に味が良く、さらに製造過程で出てしまう傷モノをまとめて一箱500円で売っているのですが、味がいい上さらに量があるので、車であれば買わねば損!、というほどのモノ。
うちは電車で来てますから(そして自宅冷凍庫のキャパもあり)今回は2箱で泣く泣く我慢しました。

干物を買ってさあ、ではお昼かな、と思ったのですが、海鮮丼とか量のあるものは食べられないと息子が言うので、ならば寿司なら自分の食べたいだけ食べられるだろう、と言うことで、来るときに見かけた「地魚回転すし 小田原港」と言うお店に入ることに。

ここは一般的な回転寿司とは異なり、いわゆる定番のネタが少なく、メニューの種類が豊富では無いのですが、その分相模湾で取れた地元のまさに「地魚」が豊富にあり、少ししか食べない息子にはうってつけのお店!(笑)

「酒はいい」と言う息子を尻目に、両親は早速瓶ビールを注文!
食べられないと言っていた息子もなんだかんだホウボウなどの地魚を堪能し、「太刀魚が一番美味かった!」とのこと。ヘ〜、そうなんだ、と感心。

結局色々食べて酒も飲んで3人で6,000円だから、まあ普通ですかね?
で、酔っ払ったので、早川での散策は終了し、小田原に向かいます。

小田原で駅の外の商店街でも見るのかと思ったら、駅のコンコースにある土産物屋で色々物色。結局それほど買うことはなく、終了。そう、干物を大量?に買ってしまったために、荷物を持ってこれ以上歩き回る気になれないこともあり、旅は2日目のお昼で終わることになりました。

小田急線に乗り、成城学園前に向かうのですが、途中で息子とは別れることに。
なんかあっという間だと寂しがる家内。子供の頃から「ママ〜、ママ〜」と甘えているのに、何かあれば母親に文句を言っていた息子。マザコンだったら良かったのに!、と家内は言うのですが、母親に冷たいところは私に似たようです(苦笑)

成城学園前駅に到着し、ここからバスで仙川に向かいます。
仙川の商店街を通って、三鷹・吉祥寺に向かうバス停へと歩くのですが、荷物は結構重かったにも関わらず、なんとなくお腹が空いていたのと、このまま帰ってしまうと物足りないかな、と言う感じだったので、京王ストアで夕食のお弁当を購入した後、バス停から少し歩いたところにある「ベーカリー コムギノホシ仙川」に立ち寄ります。

昔はミニストップだった場所に昨年秋にオープンしたパン屋さんで、ここの特徴は3種類のブレッドエールというクラフトビールを製造販売していること!
売れ残った食パンからビールを作っているようです。

店内にカウンター5席、店外にテーブル席20席のイートインスペースがあり、この日は天気も良いので、外でパンをつまみに食パンとライ麦パンのビールを頂きました!

酔っ払った後にバスに乗りいよいよ帰宅。
夜はサッカー日本代表の試合を見ながらまた飲んで、年度末というのに、酒ばかり飲んでのんびりと過ごした束の間のひとときでした。

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