先ほど、日本生理学会のMLで、星猛先生の訃報が届きましたので、そのまま以下に紹介させて頂きます。
私は直接のご指導を頂いたことはなく、ある意味「孫弟子」になるのですが、まだ分子の存在が明らかではなかった時代に、生理学的手法を用いて消化管や腎尿細管の上皮輸送のメカニズムを明らかにし、来るべき分子の時代の基盤を作られたのが星猛先生と言えるかと思います。
日本の腎生理の第一人者と言っても過言ではない先生かと存じます。
謹んでお悔やみ申し上げます。
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日本生理学会特別会員 星 猛(ほし たけし)先生
(東京大学名誉教授、東北大学名誉教授、静岡県立大学元学長・名誉教授)におかれましては
2020年12月24日に満94歳の天寿を全うされご逝去になりました。
ここに謹んでお知らせ申し上げます。
なお、密葬はご親族で執り行われました。本葬は以下のとおりです。
日時: 令和3年1月23日(土) 午前 11時00分より
場所: 泰心院 仙台市若林区南鍛冶町100 電話022-223-4386
喪主: 星 保様(ご長男)
(御香料についはご辞退される由です)
星先生は上皮膜輸送研究の第一人者として腎尿細管の輸送特性を電気生理学的に明らかにされ(IUPS Robert Pitts記念講演)、また、小腸・腎尿細管上皮におけるアミノ酸・ペプチド吸収の分子生理機構を解明されました。
日本生理学会においては幹事(会計担当)・常任理事、Jpn. J. Physiol.(現J. Physiol. Sci.)編集委員長として、また日本腎臓学会、日本膜学会、日本消化吸収学会等の理事として数々の学会の運営に貢献されました。
さらに、文部科学省大学局・高等教育局科学官、大学設置審議会専門委員、学術審議会専門委員、
生理学研究所運営協議員、日本学術会議連携委員等を歴任されました。
このような生理科学と社会への多大な貢献により、紫綬褒章、勲二等瑞宝章の叙勲の栄に浴されました。
先生の長年に亘る多大なご貢献に深甚なる感謝をささげ、ご冥福をお祈り申し上げます。
合掌
【配信元】
一般社団法人 日本生理学会
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