JTRAQ10(トランスポーター研究会第10回九州部会)9/2(土)にて特別講演「出世のススメ:教授になるということ」を行います。

トランスポーター研究会第10回九州部会(JTRAQ10)の世話人 熊本大院薬 石塚洋一先生から依頼を頂き、教育講演「出世のススメ:教授になるということ」をさせて頂くことになりました。
http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/Labs/dcci/jtraq10/index.html

以下に講演要旨を紹介させて頂きます。

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学部による多少の違いはあれ、研究活動の場が多くの場合は大学であることを考えると、研究者人生を大学院生という形でスタートさせた場合のゴールは教授になること、と言える。教室・講座のトップである教授とは、その部門の研究と教育の責任者であるだけでなく、近年学部の最高決議機関という役割は無くなったものの、現在でも大学・学部の運営に大きな影響を及ぼす「教授会」という組織の一員として、その責務を負う他、学外に対しては、その大学・学部を代表する「顔」としての役割を担うことになる。

教授になる前の段階では、勢い「研究」と「教育」、特に研究者であるからには「研究」の実力、特にそれを示すと考えられている「論文業績」が多いか少ないか、さらに言えば、採択された論文が掲載された科学雑誌がどの程度世間の注目を浴びているかを示す指標として認識されているImpact Factorの合計点が1点でも高い方が優秀という、受験戦争の悪しき発想?に基づく狭い視野で教授の選考がなされると考える向きがある。そのため、1点でも多くImpact Factorの合計を上げることが教授になるための最善の方法と捉えられがちである。

しかし「研究」力は、多くの部分を占めるとは言え、教授だけで無く研究者のある一面に過ぎない。教授になる、ということは広い意味で社会での「出世」に含まれ、出世とは1面だけで決まるものではない他、受験戦争との大きな違いは、ライバルよりも一点でも多く取ったものが勝つという自律的なものでは無く、恋人および結婚相手を選ぶことにもつながる「人によって選ばれるもの」であり、他律的なものである。すなわち昇進、および教授になるということは、絶対的な基準は無く、その上でImpact Factorさえ増やしておけば絶対に勝てるような簡単なものではないばかりか、その都度ごとに変化する背景事情のもと、選考委員会ないし教授会という組織が、その時の事情に応じて自分たちの将来の仲間となる人物を絞り込んで行く過程であると言える。

すなわち、今後教授となって、その分野での主導的立場を果たし、それまでに継続してきた自分の誇りに思う研究をさらに発展させてゆくためには、教授とはどういうものであるかを正確に認識し、その都度ごとに変わる基準にいち早く自分を対応させた場合に選ばれる可能性が高くなると思われる。

自身も2度の教授選での敗北を受け、その後2度の教授選を勝ち抜いた経験、さらに教授になった後に、教授を目指す多くの方々のサポート役を担った経験から、ただ単に研究だけに集中していれば教授になれるという発想から早く脱却し、積極的に出世を目指して動き出すための方策を、本講演では紹介してみたい。
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9/2(土)に、熊本でお会いしましょう!(^o^)/

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トランスポーター研究会九州部会 世話人、顧問の先生方

お世話になっております。第10回トランスポーター研究会九州部会をお世話させていただいております熊本大院薬石塚洋一でございます。

私の手際が悪く、先生方へのご案内が遅くなってご迷惑をおかけしております。
先日、第10回九州部会のホームページを開設させていただきました。
http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/Labs/dcci/jtraq10/index.html

演題募集、座長のお願いなどなど近日中にご連絡致しますので、今しばらくお時間下さい。

記念すべき第10回大会~JTRAQ温故知新~にて、これまでの活動を振り返りつつ、更なる発展を目指していきたいと考えております。記念大会と言うことで、朝9時と早い時間から夜まで盛りだくさんで組ませていただきました。(ランチョンセミナーを企画しておりますので、昼食はこちらで準備致します。)
また、優秀発表表彰など、新しい取り組みも行う予定であります。

何かと至らぬ点もあるかと思いますが、先生方のご指導ご鞭撻をいただきながら、有意義な第10回大会としたいと思っております。ご不明な点などありましたら何なりとお申し付け下さい。

何卒ご指導ご協力賜りますようお願い申し上げます。

石塚洋一

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